メイズ・ランナー (ページ34)

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メイズ３３ページ34

あちこちで仲間たちの声がする…

『っ…』

怖くて涙が出そうになる…。

ニュ「A、頑張れ！逃げて、集会所に行くぞ！」

『うんっ…！』

丁度私達の方にはグリーバーが来ていなかった。

だから皆ありったけの武器を持ち、

集会所の方へ急いだ。

私は槍を1本ニュートに渡された。

ニュ「これを持ってろ。なにかあれば、それで突くんだ。いいな？」

『うんっ…』

ニュ「よし、全員固まって集会所まで走るぞ！」

''おぉーーー！''

ニュートの掛け声に、

みんなが応え、そして走り出した。

すると私達の目の前に、トーマス達が見えた。

トーマスはグリーバーと対峙している。

もう少しで襲われる…そう思った矢先に

ニュートやフライパンが槍をグリーバーに投げ

それらが見事にグリーバーに突き刺さった。

ｷﾞｬｧｧｧｧ…!

グリーバーが叫び声をあげる。

フラ「こっちだ逃げろ！トーマス行け！早く行け、さぁ！」

皆、無我夢中で走る。

何度か転けそうになる。

その度にニュートが支えてくれる。

ニュ「もう少しだから頑張れ！」

『うんっ…！』

チャ「ここだよ！早く！」

ト「ウィンストン！アルビーを中へ！ウィンストン、頼む！」

ウィ「さぁ！こっちだ！」

ﾊﾞﾀﾝｯ…

ト「しっかり閉じろ！」

『はぁ…っ…はぁ…』

怖い…。初めてグリーバーを見た…。

ニュ「大丈夫…。僕が着いてるから。」

ニュートが私の手を握ってくれている。

だけどそう言うニュートの手は、微かに震えていた。

ｶﾞｺﾝｯ…！

グリーバーが集会所の壁を殴っている…

『ひぃ…っ…』

ニュ「大丈夫…大丈夫…」

ｶﾞｼｬﾝｯ…

テレ「気をつけて…」

ニュ「みんな下がってろ。」

屋根の上を…グリーバーが歩いてるのが見える。

すると突然、屋根を貫いて、グリーバーの尻尾が現れた。

その尻尾は屋根を支えている1本の木を取ってしまった。

それにより、屋根が半分、私達の方へと倒れてきた。

''やばいっ…！''

『きゃっ…！』

屋根が体にあたり、軽く吹き飛ばされる。

『いたた…っ…』

ニュ「A！大丈夫か…？」

『うぅ…なんとか…』

幸い、この屋根は柔らかい素材だったから

軽く痛む程度で済んだ。

ニュ「他のみんなは無事か？！」

''助けて！！！''

そう聞えるとニュートやトーマスが手を差し伸ばしたが

グリーバーの方が一足早く彼らを連れて行ってしまった。