メイズ・ランナー (ページ14)

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メイズ１３ページ14

あれから少しして漸く雨が止んだ。

皆心配して、すぐに壁の入口に駆け寄った。

だが帰ってきている様子がない。

さすがにニュートも焦りを見せていた。

ト「誰か迎えに行った方がよくないか？」

ギャ「ルールに反する。間に合っても合わなくても…」

ニュ「犠牲は増やしたくない。」

そうこう話していると…

迷路の中から風が吹いてきた。

これは入口が閉じる合図だ…。

『そんな…入口が閉じちゃう…。』

チャ「やばいよ…。」

すると…

ト「来たぞ！！」

迷路の奥を見ると、そこには…

ミンホと…アルビー…？？？

ニュ「様子が変だぞ…？」

よく見るとミンホが、アルビーを背負っていた。

チャ「頑張れミンホ！！」

『ダメ…あれじゃ間に合わない…。』

ギャ「頑張れミンホー！！」

皆がミンホに声をかける。

チャ「しっかり！まだ間に合う！！」

ギャ「ミンホ！彼を置いて来い！！」

ニュ「もう…間に合わないっ…。」

ギャ「彼を置いて来い！！！」

『ミンホ！！！』

ミン「うぉぉぉ！！！」

皆が懸命に呼びかける。

そして入口が閉じかけた…その時…

ト「っ…！！！」

『トーマス？！？』

トーマスが迷路の中へ走って行った。

慌ててニュートが手を掴もうとするけど、

間に合わなかった。

チャ「トーマス！」

ｺﾞｺﾞｺﾞｺﾞｺﾞｯ…ｶﾞﾁｬﾝｯ…

入口が…完全に閉じてしまった…。

そこに居る全員が呆然と立ち尽くした。

『トーマス…』

チャ「そんな…なんで…」

ギャ「…。」

もう…

ミンホもアルビーも…そしてトーマスも…戻ってこれない。

きっとグリーバーに殺られてしまう。

そう思うと…涙が零れた。

『ミンホっ…アルビー…トーマス…っ』

みんなが、その場を去って行く。

そんな中…私とチャックは立ち尽くしたまま動けなかった…

傍にはニュートが居た。

チャ「僕…朝までここで待つよ。」

『チャック……私も…一緒に待つよ。』

ニュ「二人とも…それなら僕も一緒に待とう。けど…きっと帰ってこないさ。あの迷路で生き残れた奴は居ない。」

チャ「それでも…信じて待つよ。」

そうしてると他の人も、少し期待しているのか、

一緒に待つことになった。

そして今日は、ここで寝ることになった…