18日目 ページ30
「俺は純粋で可愛いと思うよ!」
『え、か、可愛いって…』
折角静めた熱がまた少し上がった気がする
「あと、Aちゃんて直ぐ顔に出るねw
あと敬語戻ってるよ〜」
『う…もうそれ以上はやめてっ』
「なにAいじめてんの」
フジくんの隣にドスンと座り
戻ってきたキヨさん
助かった?かも。
「いじめてねーよ!
Aちゃんが可愛いって話してただけ」
『それは語弊が…!』
「んな事知ってるし。」
サラッと言われたことに目が点になってると
そろそろ帰るかー、なんて声が聞こえた
やっぱりキヨさんて誰にでもこうなの…?
もや
『まただ…』
「ん?なんか言った?」
『あ、いえ!』
そのまま出ようとするキヨさん達にお会計は?!
と言うと、もう済んだ。と返され
慌てて財布を出すと
付き合ってもらったからいい、と戻された
今日はなんだか出してもらってばかりだ…
でも、と言うとキヨさんに
いいからほら行くぞーって両肩を軽く押され
諦めてご馳走様です。と伝えた
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「俺今日はこのまま帰るから、キヨ
ちゃんと送ってけよ。
Aちゃん、またね。」
フジくんはそのまま
反対のホームに歩いていった
「言われなくても家一緒だし。
A行こー」
『あ、はい!』
そう言ってホームで電車を待っていると
「そう言えばさ。」
『はい?』
「なんでフジとは敬語外れてんの?」
スマホから視線を外さずに発した声が
いつもより尖ってる気がした。
(もしかして、馴れ馴れし過ぎて怒ってる…?)
『あ、ご、ごめんなさい…
流石に生意気ですよね…』
フジくんには悪いけど、やっぱり敬語で通させてもらおう。
「は?いやいやいや…俺にはまだ敬語じゃん。
外してって事よ。」
え?
『い、いいんですか?』
「だって俺の方が会ったの(1日)早いのにさ。」
うーん、キヨさんにタメ口きくのは何故かフジくんより緊張する…
でも近付けた気がして嬉しい気持ちもあるし…
『わ…かった。
でも多分、急に全部は無理っ』
「うん。」
チラッとキヨさんを見たら少し満足そうに
口角を上げていた
差別っぽくなってたのかもしれない。
キヨさん嫌いそうだもんなぁ
そう考えてると駅構内でアナウンスが流れた
「あ、もうそろ来るな。」
『は、うん!』
来た電車に乗る瞬間
「次は名前呼びな。」
と言われて、デジャヴを感じた。
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作者名:Rei | 作成日時:2018年8月22日 4時