15日目 ページ26
三つ隣の駅で私とフジさんはカフェへ入った
「すいません、コーヒー二つで。」
「かしこまりました。○○円です。」
別々だと思っていた私はスッとお金を出すフジさんに慌てて財布をだすが
やんわり手で戻された。
『すいません…』
「いいのいいの、俺が今日誘ったんだから!」
人気が少ない席に着いた私は渡されたコーヒーをブラックで1口飲んだ。
「あれ、Aちゃんブラックなんだ?
てっきり甘いのが好きかと思ったw」
『え?あぁっ
たまにブラックなんです。
いつもはお砂糖もミルクも入れますよ』
そっか、と言ってフジさんはミルクを入れてから口を付け
一息ついてから私の顔を見て口を開ける
「それでさ、話なんだけど。」
『はい…あの、ストーカーの話…ですよね?』
なんとなく分かっていたので、自分から問うと
フジさんは首を縦に振る
「あの後さ、4人で話したんだけど。
俺ら協力するから捕まえようよ。」
やっぱりこの人達は協力してくれるんだ
お人好しだなぁ…
『ありがとう、ございます。
でも、気持ちだけで大丈夫ですよ!
私が身の回りに気を付けていれば、もう連絡手段は全部切りましたし』
「でも女の子一人じゃ危ないよ!
隣にキヨも居るんだし、少しは頼りなよ…」
『でもキヨさんやフジさんとは会って間もないし…
折角お友達になれたから、これ以上迷惑掛けたくないですっ』
そう言ってコーヒーを半分程、一気に飲んだ。
『だから、フジさん達はいつも通りにして下さい。
もしかしたら諦めてくれるかもしれないので、少しの間様子を見たいんです。』
不満そうなフジさんは私が本気で言ってるのを
理解したのか、分かった。と言ってくれた
「ただし、少しでも危ないと思ったら俺に連絡するか
キヨん家に逃げ込むんだよ?」
『!っはい、ありがとうございます!』
「お話は取り敢えず終わりだね。
あ、そう言えば。
今日キヨが用事で来れなくてさ。
すげー拗ねてて、゛終わったらそっち行くからな!゛って捨て台詞吐かれたんだよねw」
『えっ、キヨさん来る予定だったんですか??』
てっきり元から2人だと思ってた…!
「ぶふっw
そ、そう!だから、
アイツ合流するまで待っててやってくれない?」
『もちろんです!』
私は二つ返事でキヨさんを待つ事にした。
きっとフジさんと合流したいだけなんだろうけど、なんかちょっと嬉しいかも…
自惚れてるな、私…
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作者名:Rei | 作成日時:2018年8月22日 4時