実況者と一般人 (ページ16)

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10日目ページ16

｢みんなどの辺いんの?｣

｢俺は真ん中のデカい家ー｣

｢俺マップ持ってないw｣

フジさん、牛沢さん、キヨさんは13日の金曜日というゲームをやっている
あんな怖いゲーム良くやれるなぁ…

レトルトさんと私は1番最初に死んだ人と交代で
後ろのソファで傍観していた。

｢ねぇねぇAちゃん。｣

『はい?』

｢俺ともLine交換してやー、フジくんだけずるい｣

若干口を尖らせてるレトルトさんは
片手にスマホをもって準備していた。
ズルイとは…?

『私ので良ければ、交換しましょ』

QRを読み取って登録するとレトルトさんは
少し満足気に画面を見ていた

なんか、レトルトさんて可愛い…w

｢後さ、もいっこお願い聞いて欲しいんやけど｣

『なんですか?』

｢敬語無しにせん?あと呼び方も。
皆みたいにレトさんでええよ｣

『えぇ!なんか悪いですよ…』

流石にタメ口なんて、と言うと

｢Aちゃんともっと仲良くなりたいんよ、
だめ?｣

そんな子犬みたいな目で見られたら…

『…わ、わかった…レトさん。』

するとニッコリ笑ったレトさんは

｢ありがとう｣

と言ってまたゲームを見た。
丁度ゲームは終わったみたい

｢Aちゃん、レトさん、交代…｣

フジさんと牛沢さんが負けてしまったみたいで
悔しそうにコントローラーを渡してくれた

『惜しかったですね』

｢あいつズッケーんだよ!1人でボート乗りやがってさ!｣

｢俺らが体を張ってポリス呼んでたのにな。｣

｢あそこでどっちかがガソリンかプロペラ持ってきてれば乗せたのに。｣

なんだかんだキヨさんは連勝して、大体このメンバーが交代している
あんなずっとプレイしてて疲れないのかな?

私は慣れてないゲームを皆から教えて貰いながらやってみる
…ダメだ。見つかった。

『ひっ…なんでそんな殺し方するの…!!』

｢A弱いなーw｣

｢キヨくん真っ先に死んだでしょw｣

キヨさんは私と一緒に行動していたけど
私を庇ってやられてしまった

｢いいの、連チャンだから休憩がてら死んだの｣

そう言って色んな人の視点に切り替えた
キヨさんてほんとに優しいなぁ…

私も早々に死んでしまったのでレトさんの視点に切り替えて見てると…

バイブ音が鳴ってるのに気付いて、自分のスマホに目をやるとディスプレイには〖非通知〗と
出ていた。
え、誰?こんな時間に…
少し怖いけど、もしかしたら副業関係かも…

『すみません、ちょっと電話してきます!』

私はそ場を離れた