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目を覚ますととソファーに寝ていた。
オチたんだなぁと思って視線を巡らせると月に照らされた赤が見えた。
天竺の特攻服……
「出かけるの?」
特攻服を見に纏ったイザナに声をかけた。
「集会。お前はそのまま寝とけ。飲みもんとかは勝手に冷蔵庫漁れ。勝手に帰るなよ」
一方的に伝えて家を出て行ってしまった。
容赦ないイザナと2日連続の運動にダルさが抜けずまた夢の中へと堕ちていった。
朝の日差しで目を覚ました。
キラキラと何かが目の前で光ってると思ったら床に座ってソファーを背もたれにして寝てるイザナの髪だった。
寝床を奪ってしまった事の罪悪感で飛び起きた。
その振動か窓から入る日差しのせいかイザナも目を覚ました。
「ごめん。ソファー占領しちゃった」
「ん」
血圧低そうな顔をして目を擦る姿は可愛いと思ってしまった。
「メシ」
顎でさされた机にはコンビニの袋が置いてあり缶コーヒーやパンやおにぎりが入っていた。
「ありがとう。でもその前にシャワー借りていい?」
「勝手に使えよ」
引き出しからイザナのと思われるトレーナーとスウェットを渡された。
シャワーを浴びながら「あれ?もしかしてこれまだ帰れないんじゃない?」と思ってしまった。
2月に入ったので3年は自由登校の為学校は別に問題ないし、すぐに飽きるだろうと諦めた。
シャワーを出て2本あるうちのカフェオレを貰いパンと一緒に飲み込んだ。
二人で一通り食べると「枕かせ」と膝枕を要求されてイザナはしばらく寝入った。
陽が傾きかけた頃に目を覚まして昨日と同じように身体を求められた。
夜ご飯はイザナが宅配を頼んだりたまに私が作ったりして食べた。
そしてまたイザナは夜、集会に出かける。
その繰り返しを何日かした。
親には友達の家に泊まってる。と連絡を入れてるし獅音の連絡はいつも通り無視した。
蘭くんや竜胆くんから誘いがあったものの、今日はちょっとなどと断りを入れて過ごした。
一週間もそんな日が続いた。
「流石にそろそろ帰りたいんだけどなぁ」
そう呟いたが聞いてはくれなかった。
独占契約はしてないんだけどなぁなんて思いながら、イザナが買ってきたお弁当に箸をつけた。
「集会いくか?」
そう言われてすぐに飛びついた。
外に出れる機会はあまり無いので嬉しかった。
もちろん勝手に逃げたら怖いので大人しくしているつもりだ。
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月華(プロフ) - 寧珠*さん» そんな初期から見てくれてたんですね!ありがたいです。こんな過疎地でねじゅちゃんの目に止まるなんて頑張って良かった!笑 (2022年9月30日 23時) (レス) id: cb2ce3c237 (このIDを非表示/違反報告)
寧珠*(プロフ) - 月華さん» 実は最初から読んでて、お気に入り登録も2人目とかだったような…ねじゅが月華さまの作品を読まないわけには参りません…! (2022年9月30日 19時) (レス) id: 7da35a518d (このIDを非表示/違反報告)
月華(プロフ) - 寧珠*さん» コメントありがとうございます!!ねじゅちゃんに読まれてたのにはびっくりだけど気に入って貰えたなら良かった〜!続きもノープランだけど頑張ります!! (2022年9月30日 19時) (レス) id: cb2ce3c237 (このIDを非表示/違反報告)
寧珠*(プロフ) - 意味があるのかは不明ですが、読む度に評価いれるくらい好きです♡続きが楽しみだ…! (2022年9月30日 11時) (レス) @page42 id: 7da35a518d (このIDを非表示/違反報告)
月華(プロフ) - 咲良さん» わーい!コメントありがとうございます!無理くりイザナと絡めちゃった!ここからヤンデレ始まるか!?全くのノープランです! (2022年9月15日 8時) (レス) id: cb2ce3c237 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:月華 | 作成日時:2022年8月19日 11時