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「部屋取ってるんだけど」
「部屋?」
「そ。部屋に露天風呂付いてるからスミ入ってても大丈夫」
「行きたい!」
タクシーに乗り込み世田谷まで向かった。
こんな都心に露天風呂付きの旅館がある事にびっくりした。
旅館の外観をみて言葉を失った。
「ちょっと、蘭くん旅館代いくらするの?ここ」
小声で聞くと笑いながら気にすんなと撫でられた。
流石にここまでされる義理はないと訴えたが、その言葉はキスで飲み込まれた。
部屋に案内されると夕食の時間だけ伝えられてドアが閉められた。
障子を開けるとライトアップされた小さな露天風呂があった。
「部屋のは温泉じゃねぇけどな」
「さすがにやり過ぎじゃない?」
「んー?じゃあクリスマスプレゼントって事で」
まだ夕飯まで時間があるから先に風呂入ろうと蘭くんが服を脱がせて行く。
12月の寒い外気温と熱々の露天風呂に心臓がバクバクと脈打った。
「気持ちいい〜」
「もっと気持ち良くなる?」
「蘭くんエ ロ親父みたいだよ」
すでに後ろから抱き締める手は身体をいじってくる。
「ご飯前にするの?」
「その方が腹減るんじゃねぇ?」
「それは一理あるね」
振り返って蘭くんの首に手を回して舌を絡めた。
上半身の冷気と下半身の熱が徐々に心地よくなる。
「んっ…」
外の為声を我慢しなくちゃいけなくて蘭くんの肩に歯を立てた。
「テメェ」
怒ったような言葉をだすがさらに激しくされて歯形が増えていく。
「はぁっんっ……」
お風呂から出たら部屋に夕食が運ばれた。
「うわぁ。こんな料理初めてなんだけど」
「クリスマスだから特別な」
「そうやって勘違いする女の子が増えて行くんだね。刺されないように気をつけなね」
「何オマエそう言う趣味あんの?」
「勘違いもしないし、刃物も使わないなぁ」
ステーキを頬張った。
「オマエらしいわ」
夕飯を食べた後はもう一度ゆっくりお風呂に入って今度はベッドで甘く濃厚な夜を過ごした。
朝目を覚ますと蘭くんはベッドに居なくて見渡すと、バルコニーで浴衣を肩にかけただけの状態でタバコを吸っていた。
浴衣の隙間から見える刺青は竜胆くんと半分になっていて色気をさらに増していた。
「ん?」
私の視線に気づいた蘭くんが部屋に戻ってきた。
「寒そうって思っただけ」
「温めてよ」
ひんやりとした身体が覆いかぶさった。
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月華(プロフ) - 寧珠*さん» そんな初期から見てくれてたんですね!ありがたいです。こんな過疎地でねじゅちゃんの目に止まるなんて頑張って良かった!笑 (2022年9月30日 23時) (レス) id: cb2ce3c237 (このIDを非表示/違反報告)
寧珠*(プロフ) - 月華さん» 実は最初から読んでて、お気に入り登録も2人目とかだったような…ねじゅが月華さまの作品を読まないわけには参りません…! (2022年9月30日 19時) (レス) id: 7da35a518d (このIDを非表示/違反報告)
月華(プロフ) - 寧珠*さん» コメントありがとうございます!!ねじゅちゃんに読まれてたのにはびっくりだけど気に入って貰えたなら良かった〜!続きもノープランだけど頑張ります!! (2022年9月30日 19時) (レス) id: cb2ce3c237 (このIDを非表示/違反報告)
寧珠*(プロフ) - 意味があるのかは不明ですが、読む度に評価いれるくらい好きです♡続きが楽しみだ…! (2022年9月30日 11時) (レス) @page42 id: 7da35a518d (このIDを非表示/違反報告)
月華(プロフ) - 咲良さん» わーい!コメントありがとうございます!無理くりイザナと絡めちゃった!ここからヤンデレ始まるか!?全くのノープランです! (2022年9月15日 8時) (レス) id: cb2ce3c237 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:月華 | 作成日時:2022年8月19日 11時