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「蘭ちゃん見て見て!」
Aが水槽の前で手招きをした。
約束通り水族館に連れてきた。
バイクで少し走り八景島まで来た。
流石にここまでくると知ってる顔はいないだろう。
「ペンギン可愛い〜!」
近くにいる子供よりもはしゃぐAに笑みが漏れる。
「竜胆くんいた!」
クラゲに指さすAに吹き出してしまった。
「竜胆に怒られんぞー」
「クラゲも竜胆くんも癒しだもん」
「んー?蘭ちゃんは?」
「蘭ちゃんは、んーサメかな?」
「は?」
「刺激がいっぱいだから」
「狙った獲物は離さねぇし?」
耳元で囁いてやれば顔を赤くした。
頬を撫でると掌に摺り寄せてくる。
「……もう離れたくない」
腰に抱きついて来たAの背中をさらに抱き寄せた。
「A」
クラゲ展示室は暗く、ライトアップされているので人目のつかない隅に寄引きせてAの唇を塞いだ。
「んっ」
「愛してるよ」
「っ!蘭ちゃん私もっ」
酸欠の為か目元が涙で滲んでいた。
「ははっ、竜胆に見られてる気分」
真横の水槽を水色にライトアップされたクラゲが漂った。
二人で顔を合わせて笑った。
「イルカショー見に行くか」
「行く!!」
手を繋いでイルカショーへと向かった。
途中のショップでクラゲの大きいぬいぐるみをみつけたAが
「お土産これにしよう?」っていったが帰りもバイクの為一回り小さいぬいぐるみで妥協させた。
「次どっか行きたいとこあんの?」
「んー」
考え込んだAが思い出したかように顔を上げた。
「海!」
「すぐそこ海だけど?」
「ここのじゃなくて蘭ちゃんに振られたあの海!」
「ん?」
「綺麗なあの海を悲しい思い出のままにしたくないもん」
笑って唇を合わせた。
手を繋ぎ歩き出した。
あなたとの思い出をこれからも二人で繋いでいく。
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月華(プロフ) - 霧菜さん» 初コメントありがとうございます。霧菜さんに気に入って貰えたなら良かったです。 (2022年5月2日 18時) (レス) id: cb2ce3c237 (このIDを非表示/違反報告)
霧菜 - 最後、泣きそうになりました。神作品です。 (2022年5月2日 17時) (レス) @page39 id: fd52a6e4cf (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:月華 | 作成日時:2022年2月22日 23時