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Aが学校に来なくなって1ヶ月経った。



兄ちゃんもあれから何も言わない。



記憶が戻ったのかもしれないという疑惑のまま確認できないでいた。



兄ちゃんも携帯を眺めては放り投げてを繰り返していた。



家から出れてないAも心配だし出なかったら諦めようと、宿題をやった時になんかあったらと聞いていた電話番号にかけてみることにした。



trrrr、trrrr、trrrr…



やっぱり出ないかと諦めて切ろうとした時呼び出し音が止まった。



「……A?」



『………竜胆くん?』



「あー、えっと大丈夫…じゃないよな。飯食ってる?」



『……うん』



「そっか。ならよかった」



いざ電話したら何を話したらいいかわからず戸惑ってしまう。



『竜胆くん達は元気?』



「おう。まあ、兄ちゃんはあんまり元気ないかな」



『……そうなんだね。でもまた捕まったりしてなくて良かった』



「あー、ちゃんと警察に押しつけたから」



『良かった。また私のせいで…』

「っ!それは違う!」



Aの発言を咄嗟に否定した。



「Aは何も悪くないから」



『そんなことないよ。私の事がなかったら蘭ちゃんや竜胆くんは捕まらなかったもん』



「……全部思い出した?」



聞きたくて聞けなかった事を直接聞いた。



『………うん』



「ごめん」



『もういいよ。ごめんね。罪悪感を持たないで。……罪悪感で優しくしないで』



罵ってくれたらどんなに楽だったか。



「違うよ。俺も兄ちゃんもAが好きだからまた仲良くなりたくて…」



『……ありがとう。でも蘭ちゃんは違うよ。私の事なんてもう……』



電話の向こうで泣いてるのがわかる。



これから先のことは俺が話すことじゃない。



「Aごめんっ!」



それだけ言って電話を切って兄ちゃんの元へ行った。



「兄ちゃんっ!すぐにAに会いに行って!」



「はー?何言ってんだよ」



「Aは兄ちゃんの事待ってるよ」



「んなわけねーだろ」



これだけ言ってもウダウダ行こうとしない兄ちゃんの胸ぐらを掴んで立ち上がらせた。



「Aになんで今も好きって言わねぇの?」



「……」



「Aは罪悪感だけで優しくされてたって勘違いしてるよ』



「ックソ!!」



兄ちゃんは携帯とバイクの鍵を持って家を出て行った。



「頑張れ兄ちゃん」



俺も好きだったんだけどなぁ。



(竜胆くんもカッコいいよ!蘭ちゃんの次だけどね)

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設定タグ:東京リベンジャーズ , 灰谷蘭 , 灰谷兄弟   
作品ジャンル:恋愛
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月華(プロフ) - 霧菜さん» 初コメントありがとうございます。霧菜さんに気に入って貰えたなら良かったです。 (2022年5月2日 18時) (レス) id: cb2ce3c237 (このIDを非表示/違反報告)
霧菜 - 最後、泣きそうになりました。神作品です。 (2022年5月2日 17時) (レス) @page39 id: fd52a6e4cf (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:月華 | 作成日時:2022年2月22日 23時

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