4 ページ4
.
ネンショーから出た俺たちは親が金を積んで入学させた高校にも碌に行かずケンカに明け暮れていた。
ケンカの余韻に任せてひっついてくる名前も知らない女を抱いた。
そんな事はあいつに出会う前からだからただ昔に戻っただけ。
無邪気なアイツを汚したくなくて、無理させたくなくてあの頃の俺だけはいつもと違っただけ。
「だる」
竜胆とは今日別だった為一人で絡んできた奴らをノシた。
いいのはもらってないもののいくつかの擦り傷と疲れで公園のベンチに腰をかけた。
ポケットを弄るがタバコが切れてる事を思い出した。
タバコを買いに行く途中で絡まれたのだ。
「ちっ!」
足元に人影が近づいていた。
「あの、大丈夫ですか?」
聞き覚えのある声に顔が上げられなかった。
心臓が跳ねた気がした。
「ハンカチ濡らしてくるんで待っててください」
すぐ近くの水道に行きハンカチを濡らしている。
「っいい!やめろ!汚れる」
「大丈夫です。私のハンカチ何故が前からシミだらけなんですよ。もともと汚れてるんで今更平気です」
顔の返り血とかすり傷を拭っていく。
「綺麗な顔が勿体ないですよ」
「つ!!」
(蘭ちゃんせっかく綺麗な顔なのに勿体ないよ)
あの頃の声が頭に響く。
「俺なんかに関わんな!!」
勢いよく立ち上がってその場から逃げた。
顔は最後まで見れなかった。
「っくそっ!!!」
211人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「東京リベンジャーズ」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
月華(プロフ) - 霧菜さん» 初コメントありがとうございます。霧菜さんに気に入って貰えたなら良かったです。 (2022年5月2日 18時) (レス) id: cb2ce3c237 (このIDを非表示/違反報告)
霧菜 - 最後、泣きそうになりました。神作品です。 (2022年5月2日 17時) (レス) @page39 id: fd52a6e4cf (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:月華 | 作成日時:2022年2月22日 23時