貴方との思い出を［灰谷 蘭］【完】

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夏休みももうすぐ終わりかけ、蘭くんとはメールはしてるけど会えていない。



『宿題わかんなくて終わんないよ』



何気なく送ったメール。



事実ではあるけど。



『うち来てやる？』



蘭くんからお誘いのメールにベッドでゴロゴロしていた体を起き上がらせた。



『いいの？』



『明日なら竜胆もいるし昼ぐらいにくれば？』



おうちデートに心が躍る。



「ママ！！クッキー焼きたい！！」



キッチンに行きお菓子作りをする事にした。



「脱妹！！」



蘭くんが優しくしてくれるのもおやすみキスをしてくれたのも妹感覚なんだろうから私はそれを脱却するべく頑張ろうと思う！



何回も焦たり流れて形にならなかったりしたけど何とか見た目はクッキーになったので可愛くラッピングをした。



「明日は何着ようかな」



お勉強だから家庭教師っぽく？いやいや、私に教えれるほどの頭はない。



普通に無難な可愛い系にしておこう。




でもなんで竜胆くんがいる時なんだろう？



竜胆くん勉強得意とか？



2人ともあんまり学校来てないし2人で私の答え写すってことかな？



どうしよう。全然出来てないのに。



とりあえずやれるとこまでやるしかない。



手付かずだった数学を開き数問解いたところで私の意識は途切れた。






夢の中で蘭くんと水族館でデートしていた。



(蘭ちゃん見て見て！コレ竜胆くんみたい！)



(竜胆クラゲなのかよ)



笑いながら後ろを歩く蘭くんを引っ張り回している。



(初めてのデートが水族館なんていいね！また来ようね！)



(その度に竜胆にクラゲグッズ買ってやるか)



(竜胆くんの部屋クラゲだらけになっちゃうね！)



私の願望が溢れてる夢らしい。



(蘭ちゃん大好きだよ)



こんな素直に好きと伝えれたらいいのにな。

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