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塾に行く途中歩いていると遠くに隣の席の灰谷くんが見えた。



弟くんも一緒らしい。



声かけてみようかと足を早めようとしたら背後から誰かが走って抜かしてきた。



ふわりと香る重ためな甘い香水の香り。



「蘭〜!!」



私の抜かして行った彼女は灰谷くんの腕に絡みついた。



「最近誘ってくれないじゃん」



綺麗な化粧と甘い香水



私とは真逆の女の人だった。



クラスメイトにそんなとこを見られたら嫌な思いするかなと来た道を引き返した。



私も子供のままじゃいられない。そう思って友達に相談して化粧を教えて貰った。



次の休みの日は友達と一緒に香水を見に行きあの時の彼女とは真逆の軽めの爽やかな香水を選んだ。



何に対しての対抗心なのかはわからなかったけど少しだけ大人になれた気がした。







その帰り道返り血まみれの灰谷くんにあった。



私の行動出来る範囲も彼の縄張りも六本木だからか最近はよく会う。



「灰谷くんはいつも血まみれだね」



そう声をかけていつものように顔を拭った。



いつもは必要最低限の事しか話してくれない灰谷くんが珍しく会話に付き合ってからた。



「今日何してたんだよ」



拭いてる間の世間話かもしれないけど少しだけ嬉しかった。



「友達と買い物行ってたんだ」



「男?」



「同じクラスの女の子だよ」



灰谷くんも灰谷くんの弟くんも大概心配症らしい。



「よし!灰谷くんの綺麗な顔が出てきた」



「どーも」



明日も会えるかな?と思ってしまった。



「あ!灰谷くん明日学校くる?」



灰谷くんは気まぐれだから毎日学校には来ないから。



「なんで?」



「明日女子は家庭科でお菓子作りなの。隣の席のよしみで灰谷くんにあげるよ」



「は?」



いきなり図々しかったのかもしれない。



「あ。手作りとか嫌だったらごめん」



「………いや、食う」



「じゃあ頑張るね!なんだか人にあげるって思うと気合が入る!じゃあまた明日ね!」



食べてもらえるって言ってもらえて気分が急上昇した。



きっと明日が土砂降りでも私はスキップで学校に行けると思う。

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設定タグ:東京リベンジャーズ , 灰谷蘭 , 灰谷兄弟   
作品ジャンル:恋愛
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月華(プロフ) - 霧菜さん» 初コメントありがとうございます。霧菜さんに気に入って貰えたなら良かったです。 (2022年5月2日 18時) (レス) id: cb2ce3c237 (このIDを非表示/違反報告)
霧菜 - 最後、泣きそうになりました。神作品です。 (2022年5月2日 17時) (レス) @page39 id: fd52a6e4cf (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:月華 | 作成日時:2022年2月22日 23時

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