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事故から目覚めた時全身の痛みで身動きが取れなかったけど一番に目に入ったのは天使だった。
自分が死んだのかと錯覚するぐらい金色に輝く天使を見た気がした。
その時の記憶もやっぱり曖昧で両親が泣きながら抱きついてきた辺りから記憶ははっきりしている。
私に自覚はなかったが約1年ぐらいの記憶が抜けているようだ。
いつの間にかに小学校を卒業してたことにびっくりした。
消えた1年の記憶を辿ろうにも中学入ってからの思い出は何もなかった。
まだ入学して半年ほどだから仲良くなることもなかったのかな?
中学2年に上がった夏浴衣を見つけた。
私の記憶には無い浴衣だった。
浴衣を着たいなんて思った事のない私が大事に仕舞ってる浴衣に何を思っていたのだろう。
復学してからも特に親しく話しかけてくる異性もいなくて彼氏がいた感じはしない。
周りに聞いても『そんな人いなかったよ』としか言われなかった。
私の片想いだったのだろうか。
無くした記憶と一緒にその人への片想いも終わってしまったのかもしれない。
なんだかそれが寂しくてその浴衣に袖を通す気になれなかった。
いつからか異性の視線が怖いと感じるようになった。
中学2年になると少しずつ周りも恋愛の話が増えた。
熱のこもる視線と触られる感触に身体が強張るのがわかる。
男性恐怖症と言うには普通に話す分には話せたので今までは知らなかった異性の一面に私の心がついて来ない所為なのかもしれない。
きっと心も大人になれば受け入れれると信じていた。
私の恋はこれからだ。
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月華(プロフ) - 霧菜さん» 初コメントありがとうございます。霧菜さんに気に入って貰えたなら良かったです。 (2022年5月2日 18時) (レス) id: cb2ce3c237 (このIDを非表示/違反報告)
霧菜 - 最後、泣きそうになりました。神作品です。 (2022年5月2日 17時) (レス) @page39 id: fd52a6e4cf (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:月華 | 作成日時:2022年2月22日 23時