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最初はめんどくさい女だと思った。
チョロチョロと付き纏う女にどうせケンカみたら恐怖で逃げるだろうと放っておいた。
でもいつの日かあいつの笑った顔が見たいと思うようになっていた。
俺の周りには居ない屈託なく笑うあいつの笑顔を目で探すようになったのはいつからだったか。
「蘭ちゃん大好き」
竜胆と二人の世界だった俺の中に入ってきた存在に最初は戸惑った。
「兄ちゃんAは？」
「しらね」
次第に仲良くなる弟にすら嫉妬した。
そんな日々は永くは続かなかった。
「兄ちゃん！！Aが！！！」
心臓が止まるかと思った。
その日はいつものようにデートをした。
いつもと違っていたのは
「今日は送らなくていいよ。夜ご飯パパとママと食べに行くんだ」
そう言って別れた。
待ち合わせ場所まで送ればよかった。
「パパ達に蘭ちゃん見られたら恥ずかしいし」
まあ、こんなナリの男と付き合ってるって知ったら親もビビるだろうし、そう思って彼女の背を見送った。
あの日の後悔は今も続いている。
病院で横たわるAの姿は目を背けたくなるぐらい痛々しかった。
暴力の痕
そして性的暴行の痕
目を覚ましたあいつはその夜の事もそして俺の事も忘れていた。
「………だ…れ……？」
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月華(プロフ) - 霧菜さん» 初コメントありがとうございます。霧菜さんに気に入って貰えたなら良かったです。 (2022年5月2日 18時) (
レス) id: cb2ce3c237 (このIDを非表示/違反報告)
霧菜 - 最後、泣きそうになりました。神作品です。 (2022年5月2日 17時) (レス) @page39 id: fd52a6e4cf (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：月華 | 作成日時：2022年2月22日 23時
