4 ページ4
.
「………いらっしゃいませ」
引き攣った笑顔で迎え入れたのは毎週のように来るようになった不良の彼。
「Aちゃんアイスカフェオレブラックで」
それカフェオレじゃないから!と内心突っ込んで無理矢理笑顔で「アイスコーヒーブラックですね」と適当に言ったら笑ってお金を払ってきた。
多分なんでも良いんだろう。
「今日何時まで?」
「シフトは個人情報なんで教えれません」
「まあ、高校生なら9時か10時だろ?裏で待ってる」
「え?ちょっとまって…」
実際9時上がりだった為慌てて止めたが既にアイスコーヒーを咥えてお店を出て行ってしまった。
憂鬱な気持ちになりながら仕事を終えて着替えをした。
従業員用のドアを開けて辺りを見回すと誰もいなくてホッとして店を出た。
よし!と鞄を握り直して家まで走ろうとしたら頭を掴まれた。
「お疲れ」
頭を掴んだ手がそのまま髪を撫でた。
後退りして逃げるとまた笑われた。
「なんで逃げんだよ?」
頭を撫でられた瞬間夢の内容がさらに頭に入ってきた。
『A』
いつもの殺される場面と違い、甘く蕩けるような視線を送る紫髪の彼の姿に今の彼とが重なって胸が高鳴り赤面した。
「な…なんで私に関わるんですか?」
「んー?興味湧いたから?」
「いやいや、つまらない人間なんで本当に大丈夫です」
「オレが面白ければいいよ。家こっち?」
本気で送るつもりらしく仕方なく家へと歩いた。
「あ、こっちの道はちょっとアレなんで遠回りして良いですか?」
「んー?」
いつも通ってた道は最近不良が溜まっていて通らないようにしていた。
チラッと聞こえたいつもの不良達の笑い声に肩が跳ねた。
「ちょっと待っててね」
ニヤリと怖い顔で笑いかけられて動けなくなった。
「オイオイ、誰の許可とってこんなとこでたむろってんだよ?」
「はー?なんだてめぇ?」
掴みかかってきた不良を蹴り上げた。
「汚ねぇ手で触ってんじゃねぇよ」
「お、お前……灰谷…蘭!?」
逃げようとする不良を懐から出した警棒で殴りつけた。
一瞬だった。
「二度とこの辺近づくんじゃねぇよ」
不良達は這いずるように逃げ帰った。
「お待たせ」
血に濡れた顔が夢の中の彼と重なった。
『裏切ったらスクラップだからな』
『私はずっと蘭といるよ』
『なんで裏切った?A!!!』
129人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
みくる(プロフ) - 月華さん» 私は月華さんなりに終わらせてくれたら何でも嬉しいです!🤭メッセージさっき確認したんですけど、届いてなかったです!💦バグですかね?愛したためてくれたのめちゃくちゃ読みたい笑笑 (2022年9月22日 22時) (レス) id: 8d807adfab (このIDを非表示/違反報告)
月華(プロフ) - みくるさん» なんだかオチを付けるべきかわかんなくて笑 誰にオチても不満でそう…。そういえばメールって返信届いてました?返信したってなってたけど送信履歴にみくるさんの作品の愛をしたためたのがなくて…。届いてたらいいんですが。 (2022年9月22日 19時) (レス) id: cb2ce3c237 (このIDを非表示/違反報告)
みくる(プロフ) - 月華さん» 行き詰まるとかけ持ちしたくなるのわかります笑 応援してます♪ (2022年9月22日 12時) (レス) @page4 id: 8d807adfab (このIDを非表示/違反報告)
月華(プロフ) - みくるさん» コメントありがとう!!自由恋愛が終わり見えないから掛け持ちしちゃいました!今回はシンプルに頑張ろうと思います! (2022年9月22日 11時) (レス) id: cb2ce3c237 (このIDを非表示/違反報告)
みくる(プロフ) - わーい!月華さんの新作だ!! 今回のはちょっとミステリアスで、これからがすごく楽しみです😻 (2022年9月22日 9時) (レス) @page3 id: 8d807adfab (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:月華 | 作成日時:2022年9月18日 19時