今日:1 hit、昨日:10 hit、合計:21,621 hit
小|中|大
~19~ ページ21
『私ね、本当はお兄ちゃんなんていないかったの。』
そう言うとAは話はじめた。
『お兄ちゃんだと思ってた人が私の記憶を書き換えてたの……。私にとって不都合なこと、全部……。
だから私は800年も生き続けてるの。薬で老いない体にされて、もう800年も……。』
800年なんて想像がつかない。
俺はAにかける言葉が見当たらなかった。
『あの写真に映ってた女の子たちも私と同じなの。薬のせいで…。』
『みんなとは親友だったの。一緒に遊んだり、ご飯を食べたり、毎日が楽しかった。でも…』
風「…でも……?」
俺はAの頬を伝う涙を拭う事しか出来なかった。
『みんな、みーんな……っ…動かなくなっちゃったのっ……。』
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます
39人がお気に入り
39人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:平社員 | 作成日時:2016年8月14日 22時