願う3 ページ3
〜ジョンフンサイド〜
Aにもう一度会いに行こう
そう決心したはいいものの、やっぱりどこかで不安が付きまとう。
もし、Aがあの約束を忘れていたら?
もし、Aがオレのことを忘れていたら?
もし、Aが他の誰かのものになっていたら?
もし、もし……仮定でしかないのに、そんなことを考えてはAに会いに行くことをためらっていた。
手に持った封筒を開けてチケットを取り出す。
今度の武道館公演の関係者用の席のチケットだ。
日本での夏ツアーはすでに始まっていて、あとはファイナルの武道館公演を残すのみとなった。
早く……渡さないと…
仕事で来日したタイミングを見計らって、意を決してAの住む街へと向かった。着いた時には夜になっていた。
懐かしい町並み
ここに来たのはほんの数年前なのに、変わらない町並みに胸が熱くなる。
Aとよく買い物に行ったスーパー、夜中に急にアイスが食べたくなって買いに来たコンビニ、オレ達が載った雑誌をAが嬉しそうに見つけた本屋、Aと初めて出会った語学学校…
少し歩くと見えてきたブランコのある小さな公園
ここでオレ達はあの約束をして、想いが通じ合って、初めてキスをした。
と、ここまで来てあることが頭をよぎる。
そういえば、Aはまだあの家に住んでいるのか?
別れてからもう1年以上経っている。
もしかしたらすでに別の場所に住んでいるかもしれない。
急に不安になって急いでアパートへと向かう。
見覚えのあるアパートに着くと、郵便ポストを確認する。
日本語はまだ読むのは難しいけど、ちゃんとそこにはAの見覚えのある苗字が書かれていた。
ホッと胸をなでおろす。
アパートの反対側へ周ってAの部屋の明かりを確認すると、まだ暗かった。
まだ帰っていないみたいだな。
どうしようか、電話をかけてみようか…
そう考えていたら、聞き覚えのある懐かしい声が聞こえた。
A…!?
表に周ると、そこにはずっと会いたくてたまらなかったAの姿があった。
「…っ!!」
名前を呼ぼうとして咄嗟に陰に隠れた。
Aの横には知らない男がAを優しい眼差しで見つめていた。
『本当に、ありがとう…』
Aは泣いているようだった。
彼氏…
なのか?
そうか…
そうだよな…
グッと唇を噛み締めるとオレは静かに歩き出した。
ラッキーアイテム
革ベルト
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ひろ(プロフ) - おまけだけ読んだのにまた泣いちゃった〜!やっぱりSTAYは大好き♪ぴょんちゃんの作品は心がこもっているからホントに大好きだよ!ありがとう♪ (2014年7月24日 3時) (レス) id: fe2482b18c (このIDを非表示/違反報告)
ぴょん(プロフ) - まいさん» はじめまして♪長い作品ですが最後まで読んでいただきありがとうございます(*´ω`*)他も読んでいただけたら嬉しいです♪ (2013年11月14日 12時) (レス) id: 23b70597e5 (このIDを非表示/違反報告)
まい(プロフ) - すみませ(>_<)絵文字が?になってしまいましたm(_ _)m (2013年11月1日 21時) (携帯から) (レス) id: 315e2a41bd (このIDを非表示/違反報告)
まい(プロフ) - 凄く、楽しめました
ありがとうございました
違うストーリーも読ませて頂きますね (2013年11月1日 21時) (携帯から) (レス) id: 315e2a41bd (このIDを非表示/違反報告)
ぴょん(プロフ) - 初めまして♪ありがとうございます〜(o^∀^o) ブログは『ふに時々えぷ日記』で検索すれば多分一発でhitすると思います☆ しょうもないことばっかり書いているブログですが良かったら見てくださいね♪ (2012年11月18日 0時) (携帯から) (レス) id: 9bf5f80f21 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ぴょん | 作成日時:2012年5月31日 16時