デート３ ページ6
〜ジョンフンサイド〜
車を走らせてしばらくすると、さっきまでおしゃべりしてたAが急に静かになった。
ふとAを見ると、いつの間にか寝ていた。
無防備な顔…
ふふ…ほんと、かわいいな。
寝顔がかわいくて思わず頬に触れる。
『…フニ…』
「ん？」
一瞬起きたのかと思って返事をしたけど、まだ寝息をたててる。
寝言かよ…笑
『…っ…フニ…』
またオレの名前を呼んだからAの顔を見る。
するとAの閉じた目から一筋の涙がこぼれた。
Aは起きる様子はない。
夢を…見てるのか？
オレは夢でもAに寂しい思いをさせてしまっているのか？
今日、Aもすごく楽しそうにはしゃいでいた。
でも、A、知ってた？
ふとね、泣きそうな顔を何回もしてたよ。
Aは自分では気づいていなかったかもしれないね。
オレが、どれほどAに寂しい思いをさせていたのかが、今回はっきりとわかったんだ。
でも、一言も「寂しい」とは言わないA。
言わせてあげられなくなったのは、オレのせいだ。
いっぱい、Aの優しさに甘えちゃって、ごめんね。
大好きなAの笑顔を曇らせちゃって、ごめんね。
それでも、今は前に進むしかなくて、
「信じて待っていて」と言えるほど自信もなくて、
「夢のため」という言葉で気休めしか言えなくて、
でもね？
これだけは信じていてほしい
オレにはAだけなんだ
オレにはAが必要なんだ
夢だけじゃAが足りないんだ
でも、愛だけじゃ…
オレじゃないんだよ
矛盾してるけどさ、
でも…
愛しているんだ……A
心の底から、どうしようもないくらい、愛しているんだ……
ラッキーアイテム
革ベルト
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作者名：ぴょん
| 作成日時：2012年5月23日 8時
