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警察署を見回しても、ドリちゃんの姿は無く、やはりあの場所で見たドリちゃんの姿は本物だったのだと思い知らされる。
彼のいう平等が、誰にでも抱きしめ口付けをする なのであれば、彼にとっての私は何なのだろうか。
様々な思いでグチャグチャになりそうで、目の前の仕事に没頭した。
まるんさんや青井さん、猫ちゃん、さぶ郎ちゃんに心配をされながら、護送されてきた人を起こす。
それからは午後勤の救急隊たちが来たので私は上がらせていただくことになった。
いつもは微笑ましく見れるおさよつのやり取りも、今は心を握りつぶされるだけだった。
静かで暗い自宅に戻って考える。
過去に彼が言っていたことを思い出す。
_____
ncsra「ドリさんにもし彼女が出来た時なんかは想像つかないな!」
mndr「皇帝は、逆に溺愛しそうだね」
ncsra「我にもし彼女ができたら共依存くらいの距離がいいぞ!」
mndr「まぁでも俺はそうだな、それでも彼女が一番で生活すると思うよ。」
_____
彼の言う 彼女1番の生活 が今の私だとするならば、該当しないだろう。
どちらかというと、今の彼は仕事優先で私の相手をしてくれることなどなかった。
何度、私の時間が欲しいと訴えても、善処するの一言ばかりで行動に移してくれたことなどなかった
恋人であるという事も、署員にも救急隊にも打ち明けず今まで隠されてきたといっても過言ではない。
私は彼に愛されていたのだろうか。
それとももともと好きだったのは私だけだった?
そういえば付きあおうと言ったのも私だったし、好きだと言葉にしたのも私だけだっけ。
今考えたら、付き合うという事に対して、彼は同意してくれたっけ。
全てがわからなくなり、あまりのショックさに何も思い出せず気が狂いそうだった。
相思相愛だと思ってた。
堪え切れない感情のままドリちゃんに電話をかけた。1コールで出た電話にあるはずのない愛を感じる。
mndr「どうした?今ちょっと忙しいんだけど。後ででもいいかな?」
『ドリちゃん、さよなら』
そう告げて電話を切る。
相思相愛じゃない 疑う余地もなく愛はない そこまで言い切る覚悟なんてできてはないけれど
痛いほどわかっていたって辛い。 彼はもう私のものではない。
僕の知らないあなたは誰?
君のことが分からなくなるたび好きだったことに気づくのです。
どうかもっと幸せになってください。
形だけでも恋人になれてよかったよ
<完>
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217-nina-(プロフ) - ポピーさん» ポピー様、大変長らくお待たせいたしました!続編更新いたしました。 (3月22日 17時) (レス) id: ce3d0b0ff1 (このIDを非表示/違反報告)
217-nina-(プロフ) - mioさん» mio様、大変長らくお待たせいたしました!続編更新いたしました。 (3月21日 18時) (レス) id: df71f3213f (このIDを非表示/違反報告)
璃梨 - 217-nina-さん» ありがとうございます!!!!!!!! (3月20日 17時) (レス) @page36 id: 8c955eb6e7 (このIDを非表示/違反報告)
217-nina-(プロフ) - 璃梨さん» 璃梨様、大変長らくお待たせいたしました!続編更新いたしました。 (3月18日 18時) (レス) id: df71f3213f (このIDを非表示/違反報告)
217-nina-(プロフ) - nikoさん» niko様、コメントありがとうございます。今書いているものが終わり次第、リクエスト分書かせていただきます!お待ちいただけますと幸いです^^ (2月29日 17時) (レス) id: df71f3213f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:217-nina- | 作成日時:2024年2月14日 17時