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『寒くて風邪ひきそうです』
相当雨にあたっていたのか、冷たく冷え切っている。
ていうかなんで抱きしめられてるの。
『つぼ浦s...』 tbur「俺もさみぃ」
『困ります!』
そういって、つぼ浦さんを私から離し、傘を渡す。
『ちゃんとお風呂入って温めてくださいね。風邪ひいちゃいますから』
それだけ言って、その場を去った____
その数日後、私は案の定風邪をひいて数日間お休みをもらっている間
私にあこがれ、私を探して警察体験となったつぼ浦匠がいたのはもう少しだけ後のお話。
_____
『つぼ浦と初めて会った日、覚えてるよ』
拾われた子犬のようにぱあっと笑顔でこちらを見つめるつぼ浦。
tbur「俺あの時、家飛び出して無我夢中で歩いて自分が今どこにいるかもわかんねぇのに雨も降って、濡れて、
帰る場所も行く当てもなくてむしゃくしゃしてたら名前も知らない巡査を名乗る刑事が傘渡してきて」
止まることのないまま早口でつぼ浦が話す。
tbur「俺その時に俺こいつになりたいって思ったんすよ。嘘偽りなく。けど名前もなんも知らなくて、
ただ傘にパンダのキーホルダーがついてるだけ。本署行っても風邪ひいて休みだって言われるし、
俺のせいだなって思った。おれ、Aセン待ちながら警察体験頑張ったんすよ」
つぼ浦が私を憧れてくれていたのは知ってたし、私を憧れて入る後輩なんてつぼ浦だけだったから
すごくうれしかったのを覚えてる。
tbur「俺、Aセンになりたいんじゃなくて、憧れてるわけでもなくて
Aセンに似合う男になりてぇんすよ、一緒に仕事がしたいっす。
だから俺の一番そばで対応課としていてほしいんす、」
真剣なまなざしで訴えかけるつぼ浦。
ん? 今サラっとすごいこと言わんかったかこいつ
『ええっと、つぼ浦?』
tbur「回りくどく言うなんてださいことしたくないっす。俺あんとき雨降って傘さしてもらった時から
ずっとAセンに憧れてるから、一緒にいたいと思ってたけど、そんなんじゃねぇ。
俺の隣で、俺を支えてくれないですか、俺も支えるんで、」
今まで見たこともないつぼ浦が私の目の前にいて、今まで隠してた部分がすべて出そうになる。
『つぼ浦?』
tbur「好きっす」
そう言ってあの時みたいにまた抱きしめられた。
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217-nina-(プロフ) - ポピーさん» ポピー様、大変長らくお待たせいたしました!続編更新いたしました。 (3月22日 17時) (レス) id: ce3d0b0ff1 (このIDを非表示/違反報告)
217-nina-(プロフ) - mioさん» mio様、大変長らくお待たせいたしました!続編更新いたしました。 (3月21日 18時) (レス) id: df71f3213f (このIDを非表示/違反報告)
璃梨 - 217-nina-さん» ありがとうございます!!!!!!!! (3月20日 17時) (レス) @page36 id: 8c955eb6e7 (このIDを非表示/違反報告)
217-nina-(プロフ) - 璃梨さん» 璃梨様、大変長らくお待たせいたしました!続編更新いたしました。 (3月18日 18時) (レス) id: df71f3213f (このIDを非表示/違反報告)
217-nina-(プロフ) - nikoさん» niko様、コメントありがとうございます。今書いているものが終わり次第、リクエスト分書かせていただきます!お待ちいただけますと幸いです^^ (2月29日 17時) (レス) id: df71f3213f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:217-nina- | 作成日時:2024年2月14日 17時