【stgr】短き記憶に溢れる想い【短編】

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nrs「まぁとりあえずは、話し合わなきゃじゃん？お互いに」


長いこと私の話を聞いてくれたなるちゃんに、言わなくても伝わる、なんてことねぇんだからって冷静に諭される私。


言いたいこと言えたら苦労はしないんだけど。


言いたいことを言えない環境で育ってきた私は、言いたいことがあっても言えない人間に育ってしまった、


nrs「らだおもらだおで悪いし、それを言わないAもさ、どうしたいのか伝わんないじゃん」


そうなんだよ、頭ではわかっていてもさ、無理なことだってあるんだよね。


　『今日夜話してみるよ』


勇気を出してみることにしようかな。


nrs「無理だけはすんなよ。また俺が聞いてやっからさ」


パトロールも仕事も終わり、私は退勤することに。


　『A、退勤します。お疲れさまでした。』


___________


家について、らだおの帰りを待つ。


今日こそはちゃんと話すぞ、と決めたものの。慣れない決断に心拍も早まり、心なしか腹痛までしてきた。


rdo「ただいま〜」


らだおの声が聞こえ、玄関まで行く。


　『おかえり、らだお。少し話いいかな』


察していたのか、頷いた後椅子に座る彼。私も一呼吸おいて話し始めた。


　『らだおはさ、今後どうしたい？』


rdo「んーどうしたいかぁ、どうなんだろうね仕事頑張りたいかな」


そういう事じゃないんだけどな、まぁでも1番にそれが出てくるってことは、もうそういうことなのかもね。


　『私はさ、らだおと一緒に仕事頑張りたかったよ。今までみたいに』


言いたいことを言おうとするとなぜか涙が出そうになる私。


いつもこれで言えなくなっちゃうんだよね。


涙を必死に抑えて震え声で話す。


　『どんなに仕事で失敗してもさ、お家帰ってきてらだおとご飯食べながら今日こんなんだったよねとか


　今日こんなに頑張ったよね、とか話す時間がさ大好きだったんだよね』


rdo「まぁ、それは俺も」


　『署長の任命だし、わかってるよ。わかってるけど。そこまで距離近くしなきゃいけない？』


rdo「仕事だから。わかってくれてると思ってた」


　『理解はしてるって。でも仕事だけの距離感じゃないじゃん、絶対に』


rdo「Aにはわからないよ、体験のお世話したことないじゃん」


1番言われたくなかったことを1番言ってほしくない人に言われるのってこんなつらいんだ。


rdo「俺たち、もうダメかもね。別れようか」

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