51話 ページ2
me side
馬車に揺られること数日。遠くを見つめていると我々国の城が見えてきた。
ci「あ！見えてきましたよ！いやぁ〜どんな顔するんかな！」
os「さて、そろそろ連絡するか」
『きっといきなりの連絡で皆さんびっくりするかもしれないですね！』
帰ってきた時にお土産沢山渡したいし、土産話もしたい。
やっぱり私の居場所はここなのだと、私は改めて自覚する。
馬車を降りて城の門まで歩いていく。門の前には軍服ではなく普段着をしている幹部の皆さん。あぁやっぱり皆さんいつも通り元気で安心する。
kn「おかえりぃ！！伝説残せたか？」
ni「元気そうで良かったよ」
ht「沢山野菜採ったからお料理いっぱい食べて」
pe「怪我とかしてなくて本当に良かった」
zm「寂しかったで？でもお疲れ様や！」
ut「おつかれさん。土産話聞かせてや」
shp「おかえりなさい。皆さん元気で良かったです」
sho「おかえりぃ！待ってたで！」
tn「おかえり。報告の前に皆で飯や。」
rb「おかえり！情報聞けるの楽しみにしてるで！」
gr「諸君、ご苦労だった。今は存分に休むといい」
『皆さん、ただいま。お出迎えありがとうございます』
ci「相変わらずむさ苦しくて安心しましたよ」
os「ただいまめう〜♪おやつおやつ〜♪」
ご馳走が準備してあるとのことなので、私たちは食堂へ向かう。隣にはゾムさんがいる。
zm「A、おかえり。エミさんはちょっと残念やったな」
『はい……でもいつか絶対に帰ってくるので気長に待ちますよ』
zm「それもそうやな。………なぁA」
『はい』
zm「………この前の返事、聞かせてくれるか？」
この前の返事とは、前に私が城を出る前に耳元で囁かれた言葉。記憶が蘇る。
zm「うん。しっかり付いてる………A、"好き"やで」
前までの私はその意味がよく分からず混乱していたが、今の私なら、その意味が分かるようになった私なら、言える
『ゾムさん』
私はゾムさんの前に立って、真っ直ぐゾムさんの目を見つめる。ゾムさんは私を見つめ返す。その目はいつになく真面目だった。
『……ごめんなさい。私はゾムさんの気持ちには応えられません。』
ゾムさんは1度目を見開いたが私の言葉を咀嚼するように、やがてゆっくりと目を閉じて俯いた。
zm「……そうか。他におったんか」
『…はい』
zm「でも俺は、Aが振り向くまで諦めんから。」
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 4人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：律 | 作成日時：2022年1月13日 17時
