【wrwrd】あなたへの恩返し【em】 (ページ30)

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29話ページ30

me side

城の門を潜り城内を歩く。すると前方からコネシマさんが歩いてきた。

kn「なんや2人とも帰ってきたんか！」

shp「うわ…クソ先輩……」

ショッピさんが明らかに嫌そうな顔をして私の背後へまわる。私を盾に使わないでほしい。というかあなたの上司でしょうよ。

『ただいま戻りました。少し遅くなってしまいました』

kn「いやそこまで遅くはないで！それよりなんや？2人でデートか？」

コネシマさんがにやにやしながら言う。ショッピさんの彼女は猫に決まってるでしょ。するとショッピさんが悪戯な笑みを浮かべて私の手を絡ませてきた。

『……っ！？』

shp「そうなんすよ～なんでクソ先輩邪魔せんでください。」

絡めた手を前に出してコネシマさんに見せびらかす。私は素早くその手を解いてショッピさんの頭をチョップする。これで引き分け

shp「あびゃっ」

『んなわけないでしょ。買い物の付き添いですよ』

ドレスを買ったということは隠して嘘を言う。本当のことを言ってしまったらコネシマさんが皆にバラしてしまい大騒ぎになってしまう。エーミールにも外に買出しに行ってくるという嘘を伝えていたのだ。

kn「ほーんそうか！…飯もう出来てるで！後で食堂に集合しや！」

「『了解っす/了解です』」

コネシマさんが手をヒラヒラさせて私たちから遠ざかっていく。

shp「荷物はAさんの部屋の隠しやすい場所に入れときますよ。」

『何から何まで……ありがとうございます』

shp「いえいえ。Aさんは先に食堂に行ってて下さい。早くしないとモンペが心配しますよ」

『それもそうですねっ！では失礼します』

ショッピさんにお辞儀をして廊下を歩く。歩いていてしばらくすると、私の背中から重みが加わった。重さで前によろけてしまう

『うわっ…！！』

zm「………」

抱きついてきたのはゾムさん。昼間の一件からなにやら様子がおかしい。ゾムさんは私に抱きついたまま、その場から動かない。

『……なにしてるんですか～？早く食堂行きますよ〜？』

zm「…A…あのこと…ごめん」

"あのこと"と言われた瞬間、私はみるみる顔が赤くなっていく。そして抱きつかれていることに恥ずかしさを感じる。

『……べっ…つに…気にしてませんよ！あれまたドッキリでしょ！』

zm「ほ、ほんまっ？？許してくれるん？」

『はい！さ、一緒に食堂行きましょ！』