【wrwrd】あなたへの恩返し【em】 (ページ17)

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16話ページ17

me side

翌朝。私はいつものように朝練をしている訓練兵へ水の配給をする。朝礼台を見ればシャオロンさんがシャベルの柄に顎を乗せている。顔を見ればものすごい隈だ。

『お疲れ様ですシャオロンさん。昨日の書類、全部終わりましたか？』

sho「まだ少し残っとるわ…もう書類サボらんようにする……」

あの量を一日でかなり終わらせたのか。やれば出来るんじゃないですか。というかやれるならいつもやって下さいよ。

『その意気で毎回ちゃんとやって下さいよもう。お水どうぞ。』

sho「ん。さんきゅ。そういえばA、幹部になって結構経つけど、そろそろ戦争とかには行かんの？」

戦争…という言葉に少し反応する。はっきり言って戦争は嫌だ。エーミールには戦争には出るなと止められているが、私だって戦えるようになりたい。

『戦争出たいんですけどエーミールに止められてるんですよね〜過保護なのも困りますって』

sho「ほーん…そか。勿体ねぇなー」

？？「そんなら１回外交でも挑戦してみる？」

私たちの頭からぬっと影が伸び、頭上から声が聞こえてくる。私たちはそれにびっくりして上を見る。

「『マンちゃん/オスマンさん！？』」

os「めう♪」

可愛いらしい擬音を発してご機嫌な様子なオスマンさん。糸目でトルコ帽を斜めに被り、外交官の制服を着ている。何を考えているのか分からない人だ。

『外交ってことはお菓子いっぱい食べれるんですか！？』

sho「あほ。んなわけあるかい。」

『いでっ』

シャオロンさんに軽く頭を小突かれる。今言ったのはもちろん冗談。外交なんて私にとって1番やっちゃ駄目なやつだ。なにより外交でやらかして戦争に発展しかねない。

os「ふふっ安心するめう。今度カリファ国で社交パーティが開かれるんよ。Aちゃんはその付き添い。」

『社交パーティで他の国々の方と外交するんですか？』

os「せや。あと女避けの意味も兼ねて、ね」

あぁ〜なるほど〜そういう事ねー。オスマンさんはかっこいいので何かと女性の方々に取り巻かれてしまう。そうなってしまっては外交の時間があまりとれなくなってしまう。

『お役に立てるならなんでもしますよ。』