彼女からキスを盗む方法 Ⅴ【Reo】 (ページ22)

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222.招集ページ22

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確かにあんな記事が出て、
彼女のお兄さんからの呼び出しに
ひとりで行くのは少し不安ではあって
誰かいてくれたほうがマシ。

「どうせ会ってもらえないなら、お兄さんとこ行こうよ」

「え、会ってもらえないってホント？」

「しばらく会いたくないって」

「マジかー。まぁ智哉くん何かしら知ってるでしょ、流石に」

こうして智哉さんとの食事に
涼太くんと行くことになった。
帰国してすぐ誘ってくるなんて、
やっぱり記事のことで話あんだろうし……

「お疲れっす」

「智哉くんお久しぶりです」

「お疲れ様です」

「昨日急に誘ったのにありがとう。これ、お土産」

何がいいか分かんなかったけど、と手渡されたのは
ワインで、涼太くんはとても嬉しそうだった。

「撮影でヨーロッパ行ってたんでしょ？」

「今朝帰ってきた。まだボケボケで(笑)」

「よく今日飲もうと思ったね(笑)」

「んー、まあね。早速頼もっか」

乾杯してしばらくは最近のハマりものとか
音楽の話とかで盛り上がって、
智哉さんは結構飲んでいた。

そして、最近あった出来事の話題になって
涼太くんがさり気なくAの様子を聞いてくれる。

「向こうでもAちゃんとずっと一緒だったんだよね？」

「うん。よく仕事してくれてたよー、マネージャーとして」

「そっか。龍友くんとか、玲於も連絡つかないって心配してたよ」

「忙しかったからねぇ、申し訳ない」

なんとなく空気が重くなったところで、
智哉さんから今回の本題であろう話題を振られる。

「……本当にあいつでいいの？佐野くん。めちゃくちゃ面倒くさいでしょ」

「そんなことないです」

「重くない？大丈夫？」

「全然」

「妹だからまだかわいいと思えるけどね、付き合ったら絶対面倒なタイプなんだよな、あいつ」

てっきり記事についての真偽を聞かれたり
怒られるのかと思ってたから少し戸惑う。

「別れるなら、今だと思うよ？もっと他にいるじゃん」

「……なんでそんなこと言うんですか」

「ちょっと、玲於」

「今回のは、本当に何もないです。相手の連絡先も知らないし。信じてもらえないかもしれないけど」

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