彼女からキスを盗む方法 Ⅴ【Reo】 (ページ14)

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214.真似ページ14

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「こんばんは。お疲れ様です」

「Aちゃんお疲れ！仕事大丈夫だった？」

「はい。今日亜嵐さんと玲於くんと食事だって言ったら、兄が『早く帰れ！』って(笑)」

前から言ってた亜嵐くんとの食事。
Aはスポーツメーカーの仕事を辞めて、
以前よりは余裕ができたのでやっと実現した。

「これ、兄から亜嵐さんと玲於くんに」

「ありがとう。なんだろ？開けていい？」

「はい。どうぞ(笑)」

中身は智哉さんが主演したドラマのBlu-rayBOX。

「『今度また飲み行こ♡』だって。うわー、俺も負けてらんねぇー！(笑)」

「こっちは『いつもありがとう』って書いてる」

「こんなこと書いといて飲みに行く時間ないだろ！あいつ(笑)」

「まぁ……今日も監督さんと食事らしいので(笑)」

相変わらず忙しそうなお兄さんだこと……
乾杯して、話題はAが入院してたことやら、
前の仕事の話になる。

「玲於から聞いてびっくりしたよ、ホント。大丈夫だったの？」

「正直不安でしたね……目覚めなかったって聞きましたし、目覚めてからも記憶がなかったのでどうなるんだろうって」

「え？！記憶なかったの？」

「なかったんです。玲於くんのことも分からなくて」

「玲於そんなこと一言も言ってなかったじゃん！」

「いや、簡単に話せることじゃなかったんだって」

記憶喪失だったこと、心配されるのが嫌で
メンバーには話してなかったけど普通驚くわ。

「今は分かるんだよね？！」

「今は全部思い出してますから、安心してください！」

「よかった〜！玲於もめちゃくちゃ不安だったでしょ」

「そりゃね……面会行っても思い出してもらえなかったし。なんならこいつ俺と別れようとしてたからね」

「まぁでも急に知らない人が彼氏とか言われてもこわいよね」

「こわい、というよりいいのかな？って思いましたよ、玲於くんかっこいいから」

「あら〜『玲於くんかっこいい』って！」

「やめて(笑)」

亜嵐くん近所のおばさんかよ(笑)
Aまで「それわたしの真似ですか？似てないです」って
笑い始めた。

「似てなかった？」

「全然似てねぇ(笑)あーおもしろ」

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