187.一報 ページ37
*
お風呂上がってからよく見たら
今回はちゃんと左足の甲に湿布貼ってるみたい。
「んー……玲於くんの匂いすき……」
ベッドに入ってからは腕に抱きついてきて
そんなこと言いながらすぐ寝息をたてて
朝までぴったりくっついていた。
.
すぐにまた地方でのライブがあって、
Aからはいつものようにメッセージと
うさぎのスタンプが送られてきていた。
1日目を無事に終え、スマホを見ると
智哉さんからの不在着信が3件。
何か緊急かと思ってメッセージの方を確認したけど
そっちには何もきていない。
ホテルに戻るまでは忙しくてすぐに連絡ができず、
夜遅くなってから電話をかけた。
『もしもし。ごめん、今日ライブだったよね？』
「そうっすけど、何かありました？」
『あの……俺も仕事でまだ病院行けてなくて詳しいこと分かんないのと、こんな時に言っていいか迷ったんだけど……』
病院、と聞いてもう嫌な予感しかしなかった。
『Aが階段から落ちて意識が戻らないって連絡がきた』
職場のビルの階段から落ちて倒れているのを
発見され、病院に運ばれたのだという。
お母さんからそう連絡があったそうで
智哉さんもドラマの撮影で病院には行けておらず、
命に別条はないが詳しい容態は不明とのことだった。
『ライブだって分かってて連絡すんの悪いなと思ったんだけど……ごめん、俺もまだ色々どうしていいか分かんなくて』
「いや、連絡ありがとうございます」
搬送された病院などは一応電話で聞いたけど
メッセージでも送ってくれることになった。
明日もライブだし今から行って戻れる距離でもない。
『頭を打ってるみたいでさ……母さんがついてくれてるから、進展あったら連絡入れる』
「お願いします」
智哉さんの声からは疲れと不安が感じられる。
Aに会ってないからどれだけ深刻な状況なのか
分からないのが不安だ。智哉さんもきっとそう。
『……ごめん、明日もライブがんばって』
「はい、智哉さんも」
お互い口には出さなかったけど
やっぱり最悪の状況も考えてしまって
でも会いにも行けないし行ったところで
どうすることもできないと思うともどかしい。
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はな*(プロフ) - Miiiiさん» お話読んでいただいてありがとうございます！今後もそういったネタ挟んでいけたらな…と思っております。引き続きお付き合いいただけると嬉しいです！ (2020年11月16日 0時) (
レス) id: 27dc132a0b (このIDを非表示/違反報告)
Miiii(プロフ) - 一気に読みました！面白かったです！キスの予約の所ニヤケ転げました。他にも語りたいけどネタバレになるので黙ります。 (2020年11月14日 12時) (レス) id: 35755ecf0a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：はな* | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/ge_hana_/
作成日時：2020年11月12日 18時
