173.拘束 ページ23
*
初日が終わって帰った日は仕方ないと思ったけど
その後Aの方が俺より帰りが遅かったりして
近いはずなのに会えない日も多く
それだけじゃなくてせっかく一緒にいても
お風呂はなぜか避けられ続けていた。
「今日は？風呂入る？」
「玲於くん来る前にシャワー浴びちゃった」
「でもお湯浸かるだけ浸かれば？」
「ごめん、ちょっと明日までにやらなきゃいけない課題あって」
仕事を理由にされると、こちらもそれ以上言いにくい。
時間ももったいないし。
.
なんとも言えない距離感のまま毎日が過ぎ
東京での公演を迎えた。
今朝はいつも通り見送ってもらったし
Aは俺らのライブを生で観るのは初めてらしく
なんだかそわそわしているようで
「どうしよう！」って何故か俺より緊張してた。
ここ最近にしてはテンションが高かったように思える。
「見て〜 Aちゃんから《観に行きます！がんばってください！》って来たで」
「え、龍友くんAちゃんと連絡取ってんの？玲於怒ってない？」
「別に。2人きりで食事はダメみたいやけど。な？」
「まぁ2人きりってのはあんまりいい気しないよね」
「俺にもAちゃんから来てた！ホント優しいね」
《かっこいい姿目に焼き付けるね》
〈よーく見とけよ〉
ファイト！って書いたうさぎのスタンプが送られてきて
思わず口元が緩む。
智哉さんからも〔お邪魔します！〕ってメッセージ来てた。
ところで2人はちゃんと仲直りしたんだろうか……
ライブが始まって、呼んだAと
その隣に智哉さんがいるのも確認できたし
先輩方や後輩ももちろん観に来てたり。
終演後、落ち着いた頃に智哉さんが
楽屋に顔を出してくれた。
「あ！智哉くん！」
「お疲れさまです！カッコよかった〜」
「あざーっす！」
「あれ、Aちゃんは？」
「さっきまで後ろにいたんだけど」
「玲於、見てきてあげたら？」
「え？うん」
Aがこの会場の中を迷うはずがないのだが
通ってきたであろう道を行くと
Aは予想もしてなかった人に捕まっていた。
さっき挨拶しに来てくださった帰りに
すれ違ったんだろうか……
「ちょっと、こんなとこで何やってんすかっ！」
そんな先輩に後ろから抱きついてやった。
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はな*(プロフ) - Miiiiさん» お話読んでいただいてありがとうございます！今後もそういったネタ挟んでいけたらな…と思っております。引き続きお付き合いいただけると嬉しいです！ (2020年11月16日 0時) (
レス) id: 27dc132a0b (このIDを非表示/違反報告)
Miiii(プロフ) - 一気に読みました！面白かったです！キスの予約の所ニヤケ転げました。他にも語りたいけどネタバレになるので黙ります。 (2020年11月14日 12時) (レス) id: 35755ecf0a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：はな* | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/ge_hana_/
作成日時：2020年11月12日 18時
