180.瞞着 ページ30
*
でもあんまり飲まれると酔ってんのか酔ってないのか
区別がつきにくくてちょっと困る。
「まだ飲むの？」
「あともう1杯飲む。飲みたい」
「結構飲んでるよね？俺、介抱すんのやだよ？」
「だいじょーぶ！」
大丈夫かよ……ってなりながら飲むのを見届けて
会計して少し眠そうな目をして口数が減った
Aを連れてタクシーに乗る。
車内でAは帽子をかぶってずっと下を向いていて
暗いし寝てんのか寝てないのか……
とりあえず会話はなかった。
幸いエントランスやエレベーターに人はおらず
ふたりでAの部屋の階まで上がる。
エレベーターの中でもAは下を向いていた。
ただ、珍しく俺のTシャツの裾を掴んでる。
いつもなら同じエレベーターも
近寄るのだって嫌がるのに。
降りても誰もいなかったので手を繋いでみたけど
今回は何も言ってこない。
少し引っ張ると後ろをついてくる。眠いんだろうか。
うさぎのキーホルダーを出して鍵を開けて
Aを先に部屋に入れ、扉を閉めた途端に
Aが振り返って抱きついてきた。
「ちょ、酔っぱらいさん」
「んー……」
「とりあえず靴脱げ」
今日はこのまま寝られて
例の下着も見れずお預けかな……
なんて思ってた俺が馬鹿だった。
Aは酔ってもなけりゃ、眠くもない。
多分酔ったフリしてる。
そう確信したのはちゃんと歩いて言うことを聞くし
帰ってきてからちょっとだけ
そわそわしてるのに気付いてしまったから。
酔ったフリ、付き合ってあげたほうがいいのか
それともバレてるよって意地悪するか
正直めちゃくちゃ悩む。
でも意地悪したら怒ってそれこそお預けくらいそうだし
まずは乗っかることにした。
「眠い？寝るなら着替えな？」
「うん……」
「脱がしてあげよっか、それ」
「ん……」
恥ずかしいから酔ったフリしたかったんだろうな……
かわいいやつ。
ベッドまで手を引いて連れてって腰掛けさせ、
ワンピースの後ろのファスナーを下げる。
どんな下着か気になってしまって
はやる気持ちを抑えながらゆっくり
キャミソールもストッキングも脱がしていくと
黒いレースの下着姿になった。
普段いちいち覚えてるわけではないけど
確かにAは明るい色で
かわいい系のを着てることが多く、セクシーで
しかも布地が少なめの紐パンは初めて見るものだった。
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はな*(プロフ) - Miiiiさん» お話読んでいただいてありがとうございます！今後もそういったネタ挟んでいけたらな…と思っております。引き続きお付き合いいただけると嬉しいです！ (2020年11月16日 0時) (
レス) id: 27dc132a0b (このIDを非表示/違反報告)
Miiii(プロフ) - 一気に読みました！面白かったです！キスの予約の所ニヤケ転げました。他にも語りたいけどネタバレになるので黙ります。 (2020年11月14日 12時) (レス) id: 35755ecf0a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：はな* | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/ge_hana_/
作成日時：2020年11月12日 18時
