彼女からキスを盗む方法 Ⅲ【Reo】 (ページ25)

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125.悶着ページ25

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亜嵐くんのドラマも放送が始まり、
亜嵐くんの役はほぼ普段のふざけた亜嵐くんみたいだし
コメディタッチなのでおもしろくて毎週観ている。
パフォーマーでのリハでもその話題になった。

「ドラマの撮影順調？」

「めちゃくちゃ順調！」

「この間の回めちゃめちゃおもろかったな」

「あー観た！次回気になるよね」

「ホント？嬉しいわー」

「あずきちゃんと仲良くなれました？」

「仲良くなったよ〜『今度メンバーの皆さんにもご挨拶したいです』ってさ」

「社交辞令じゃないの？」

「いや、元々俺らのこと好きでいてくれてたみたいでさ、最初俺と話すのもかなり緊張してたもん」

「じゃあ亜嵐くんのファンなん？」

「聞いても言ってくれないんだよね。そっからして俺のファンじゃなさそう(笑)」

みんなホント脇山さんのこと好きだなーなんて
この時はそんな感じで話を聞いていた。

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忙しい合間を縫って約束通り
付き合ってと言われていた中華料理屋に行く。

智哉さんがよく来るらしく……
すなわち芸能人もよく来る高級店だ。

ちゃんと個室があって、
ここではほとんど他の客の目に触れないし
他に誰が来てるかも分からない。

紹介制なので智哉さんからの紹介ということで
予約してもらった。

「智哉さんも稼いでんなー」

「玲於くんだってわたしよりはるかに稼いでるでしょう」

「まあ……Aをここに連れてこれるくらいには」

「嬉しいな〜フカヒレたのしみ〜」

そろそろ付き合って1年になるし
あんまり外でこうして
ふたりで食べたりすることも少なくて
たまにはいいかなと思ったり。

「わ、おいしい！しあわせ〜」

本当に幸せそうに食べるので
一緒に来れてよかったと思う。

「忙しいんだもんね？これから特に」

「まあ年末は仕方ないんじゃない？……寂しい？」

「ううん、テレビで玲於くん見るから平気」

「強がんなって。どうせ家でひとりで泣いてんだよ、泣き虫Aちゃん」

「そんなことない！大丈夫！」

「……心配だから電話しろよ？なんもなくてもいいから」

「わかった」

「仕事も無理しない、つらかったら休む」

「やだもう玲於くんまでお兄ちゃんみたい」

「A見てたら過保護にもなるわ」

「心配してくれてるのは嬉しいよ？ありがとう。でも子ども扱いしてるよね？！」

「だって子どもじゃん」

「玲於くんより大人な自信ある」

「は？どの辺が？」

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