とあるCAMPの裏側ー12 ページ37
よりにもよって見られてほしくない先輩に見られていたなんて。
「ホントはその時のところをマジカメに収めたかったんだけどな〜」
よかったーケイト先輩に撮影されなくて。悔しがる先輩に私は内心ホッとする。
この人のマジカメに載せられでもしたらとんでもないことになるからな。
「へぇ…それは随分とはしたない真似をしているわね」
ハッ!?向かいから恐ろしい視線が…
「そ、それでしたらクローバー副寮長、ダイヤモンド先輩もご一緒にどうですか？」
一人だけ巻き込まれるなんてごめんだ。それならいっそのことと彼らに視線を送ってみる。
だが―
「ハハハ、スマンな。俺はこれからサイエンス部の集まりがあって残念ながら一緒には行けない」
「ゴメーン。俺も今から軽音部の練習があってー」
「ちょ、視線を逸らしながら謝らないでくださいよ！」
私の視線から逃れるように逸らし続けるトレイ先輩たち。完全に逃げる気満々じゃないか。
これでもかという程彼らを睨み続けていると、何処からか気の抜けた声が響いてきた。
「おーい、みんな、おはよー…」
この声は確か、スカラビアの…
「あれーカリム君じゃん。珍しいねこの時間に…」
ケイト先輩の声が途絶えたのと同時に私たちも一斉にカリム先輩の方を振り向く。だが皆が一斉にギョッとしたのは言うまでもない。
「いやー支度に時間掛かっちゃって。気付いた今の時間になってたんだ」
ハハハ、と乾いた声を出すカリム先輩に、痺れを切らしたのかヴィル先輩が怒鳴り出した。
「ちょっとカリム、何なのよその恰好は‼だらしないにも程があるわよ！」
ヴィル先輩の言う通り、カリム先輩の恰好は何というか…見るに堪えない姿をしていた。
制服姿ではあるのだが制服は完全に着崩され、どこもかしこもヨレヨレ状態。さらにはパールグレーの短い髪までボサボサしており、巻いているターバンも自分で巻いたのかぐちゃぐちゃになっていた。
「えーそうかな？結構頑張ったんだけどなー」
「えっ、頑張ったって。ひょっとして自分で着替えたの？」
もしや、と言った表情で問うケイト先輩に、カリム先輩は元気よく頷く。
「ああ！普段ならジャミルが着替えを手伝ってくれるんだが、今日からキャンプで不在だろ？だからこれを機に俺も一人で着替えてみようと思って」
どうだすごいだろ、と誇らしげに話すカリム先輩。
成る程、だからそんなひどい恰好なわけか。
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フウカ(プロフ) - ゆうぺぺさん» コメントありがとうございます！また体調にも気を遣って頂き嬉しい限りです。これからも頑張って更新していきます。 (2021年12月3日 23時) (
レス) id: 5e636c9530 (このIDを非表示/違反報告)
ゆうぺぺ - 更新ありがとうございます！また、面白そうなお話ですね、リドルくんがいない中どうなるのか、楽しみです！！ 体調にお気をつけて更新頑張ってください (2021年12月3日 19時) (レス) id: 1e7c50770b (このIDを非表示/違反報告)
フウカ(プロフ) - ゆうぺぺさん» コメントありがとうございます。こういった評価を頂いて嬉しい限りです!!これからも頑張ります！ (2021年8月9日 15時) (レス) id: 80abe09472 (このIDを非表示/違反報告)
ゆうぺぺ - 続編おめでとうございます！！今回の番外編もとても面白かったです！ジェイドさん、、頑張れ！本編の方もとても読みやすく、面白いです！これからも自分のペースで頑張ってください！！ (2021年8月8日 19時) (レス) id: cad7fa7d96 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：フウカ | 作者ホームページ：http naru1
作成日時：2021年7月12日 20時
