とあるCAMPの裏側ー9 ページ34
この写真に写っているのは―フロイド先輩か。
私はどこのブランドの店か分からないが、それを見たトレイ先輩は「あーホントだな」と凝視していた。
「恐らくこの日のために卸してきたんだろう」
なるほどね。キャンプのためにわざわざ購入したということか。というか、レオナ先輩やラギー先輩ならまだしも、フロイド先輩のウツボキーホルダーとセベクのディアソムニアワッペンは一体どこで手に入れたのだろう。
そっちのほうが気になるんだが。
「ですが普通のキャンプとは違いますし、こういった恰好って実際相応しいと言えるんですかね」
キャンプといっても運動部の合宿なわけだし。
傍から見ればチャラチャラしたようにも見えてしまう。
結局体操服とアウトドアウェアどっちが相応しいのかと考え込んでいると。
「全く、相応しいとか相応しくないとかの問題じゃないわ」
コツコツと近付いてくる足音とその気配。
こ、この声は…
特徴的な声に思わず背筋を伸ばしてしまう。
「大事なのはTPOよ」
現れたのはポムフィオーレ寮の寮長でもありお洒落に厳しい男、ヴィル先輩だった。
「ヴィル。というかTPOって…」
「Time(時間)、Place(場所)、Occasion(場合)。その言葉通り時と場所によって服装はわきまえるものよ。それが例えキャンプ場であってもね」
トレイ先輩の問いにしっかり答えつつ、ヴィル先輩は私たちの元へと歩み寄ってくる。
「確かに合宿での服装として体操服が一番無難だろうけど、最も相応しいものとすればキャンプに適した服装でもあるアウトドアウェアだわ」
「なかでも…」と付け足しながら先輩はケイト先輩のスマホをひょいと奪い取る。
「レオナたちに勧めたウェアは機能性にも優れて、なにより有名なデザイナーが手掛けたブランドなんだから」
勝ち誇った顔でレオナ先輩の写真を見せつける先輩。
…ん？てことはレオナ先輩たちが着てるウェアって、ヴィル先輩が勧めたもの!?
どうりでお洒落な恰好だと思ったよ。
「ところで…」
急に先輩の声が低くなる。
からの…頭部に勢いよく重みが伸し掛かり、同時に急な圧迫と痛みがじわじわと溢れ出す。
「そこの子ジャガ。なに朝から私の前でだらしない姿を見せてるのかしら？」
「アダダダダダダ!!!!」
ちょ、私の頭絶対ヴィル先輩に鷲掴みされてるよね!?
え、なんなのこの握力。頭蓋骨からミシミシと音がするんだけど！
地味に先輩の指が食い込んでいた…
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フウカ(プロフ) - ゆうぺぺさん» コメントありがとうございます！また体調にも気を遣って頂き嬉しい限りです。これからも頑張って更新していきます。 (2021年12月3日 23時) (
レス) id: 5e636c9530 (このIDを非表示/違反報告)
ゆうぺぺ - 更新ありがとうございます！また、面白そうなお話ですね、リドルくんがいない中どうなるのか、楽しみです！！ 体調にお気をつけて更新頑張ってください (2021年12月3日 19時) (レス) id: 1e7c50770b (このIDを非表示/違反報告)
フウカ(プロフ) - ゆうぺぺさん» コメントありがとうございます。こういった評価を頂いて嬉しい限りです!!これからも頑張ります！ (2021年8月9日 15時) (レス) id: 80abe09472 (このIDを非表示/違反報告)
ゆうぺぺ - 続編おめでとうございます！！今回の番外編もとても面白かったです！ジェイドさん、、頑張れ！本編の方もとても読みやすく、面白いです！これからも自分のペースで頑張ってください！！ (2021年8月8日 19時) (レス) id: cad7fa7d96 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：フウカ | 作者ホームページ：http naru1
作成日時：2021年7月12日 20時
