とあるCAMPの裏側ー3 ページ28
「それにしても珍しいな。いつもはきちっとしてるお前がそんな姿をしているなんて」
トレイ先輩に指摘されて、私は内心ドキッとしてしまう。確かに先輩の言う通り、普段の自分は身だしなみはきちんとしている。
清潔感のあるように着こなし、髪だって綺麗に結っている。いちよは寮のルールに則った身だしなみで気を付けてはいた。
だが今はどうだろう。
よれよれの服にボサボサの髪、さらには何も手入れされていない顔。こんなの傍から見ても不潔極まりない姿だ。
「こ、これはその…さっき起きたところでして」
こんな言い訳をしたところでなんの意味もないだろう。無意識に長い髪を触り続けていると、頭上からカシャ、っと音が響く。
見ると、ケイト先輩がクスクス笑いながらスマホを構えていた。先程の音は恐らくカメラの音だろう。
「Aちゃんのレアな寝起き姿激写〜♪」
ちょ、なんてところを撮ってるんだよこの先輩は!!
「せ、先輩、それを消してください！」
急ぎケイト先輩からスマホを奪い取ろうとするが、体格の差もあって先輩はスマホを高く掲げた。
「えーせっかくのレアなのに。後でリドル君にも送っておこうかなー」
ひーそれだけはマジ勘弁！絶対オフられるー!!
「そのぐらいにしとけよケイト。あまり後輩をイジメるな」
「いてっ」
私の気持ちを察したのかトレイ先輩は歯止めをかけるようにケイト先輩の頭に空手チョップをする。
「まあでも、気が抜けてしまうのも分からなくはないがな」
「え？」
それはどういう意味だろう。
きょとんとする私をよそに、ケイト先輩は「あーあれねー」と思い出したように笑い始める。
トレイ先輩たちに連れられてたどり着いたのは談話室。
こっそりと中の様子を伺ってみると、そこには意外な光景が広がっていた。
「え!?あれは…」
「な？気が抜けてるのはお前だけじゃないだろ」
いつもと変わらない談話室。だがそこにいたのは普段見かけないような寮生たちの姿だった。
パジャマに近い恰好のままソファに寝転がる寮生たち。テーブルにはポテチやスナック菓子などが散らかっており、それをバリバリ食べながら何人かが喋っていた。さらには地べたで眠る寮生の姿まであるではないか。
なんだこの堕落した姿は。本当にここはあの規律で厳しいハーツラビュル寮なのか。
「みんなリドル君が不在なのをいい事にかなり羽を伸ばしちゃってるねー」
アハハと笑うケイト先輩はその光景を撮影する。
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フウカ(プロフ) - ゆうぺぺさん» コメントありがとうございます！また体調にも気を遣って頂き嬉しい限りです。これからも頑張って更新していきます。 (2021年12月3日 23時) (
レス) id: 5e636c9530 (このIDを非表示/違反報告)
ゆうぺぺ - 更新ありがとうございます！また、面白そうなお話ですね、リドルくんがいない中どうなるのか、楽しみです！！ 体調にお気をつけて更新頑張ってください (2021年12月3日 19時) (レス) id: 1e7c50770b (このIDを非表示/違反報告)
フウカ(プロフ) - ゆうぺぺさん» コメントありがとうございます。こういった評価を頂いて嬉しい限りです!!これからも頑張ります！ (2021年8月9日 15時) (レス) id: 80abe09472 (このIDを非表示/違反報告)
ゆうぺぺ - 続編おめでとうございます！！今回の番外編もとても面白かったです！ジェイドさん、、頑張れ！本編の方もとても読みやすく、面白いです！これからも自分のペースで頑張ってください！！ (2021年8月8日 19時) (レス) id: cad7fa7d96 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：フウカ | 作者ホームページ：http naru1
作成日時：2021年7月12日 20時
