187話 ページ41
私も寮長の隣に座ると、フーフーと冷ましつつ一口飲んだ。
うん、懐かしき味だ。
寮長も私をじっと観察してから自身のコップをに息を吹きかける。ゆっくり一口を飲むと、「甘い」と幸せそうな表情を浮かべていた。
「甘いが、何かとろっとしているな。ホットミルクとは全然違う」
「確かに、原料自体が違いますから」
「甘酒と言っていたね。ということは、これはお酒かい？」
「はい、酒粕という原料で作っています。ですが実際にお酒はほとんど入ってません」
「だから、子供でも普通に飲めますよ」と説明すると、リドル寮長はまじまじと甘酒を見つめていた。
初めて飲むものだから興味津々なのだろう。
「変わった味ではあるが、体が暖まってくる」
よかった。再びコップに口を付ける彼を見て、私も自身のコップに口を付けた。
ふんわりとした甘酒の香りが鼻腔へと届く。
互いに甘酒を飲んで数分後、私はある質問を寮長にした。
「あの、今度の寮長会議はそんなにも忙しいものですか？」
「あぁ。確かに今度のは忙しくはなる。なにせ、もうすぐアレの季節だからね」
アレ？
アレとは……年明けの時期に重要な会議、一体なんでしょう。
マジフト大会……は既に終わりましたし、でしたら何らかの試験……いや、それもこの間終わりましたね。
それ以外に何か……答えを求めようと頭を働かせるが、寮長が言う“アレ”が分からないままだ。
「寮長、アレとは一体…」
恐る恐る尋ねてみると、リドル寮長は少し考え込む素振を見せてから怪しげな笑みを浮かべて言った。
「なに、時期に分かるさ」
時期に……ですか。
混乱する私をよそに、寮長は嬉しそうにしながら甘酒を口に含んだ。
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フウカ(プロフ) - 迅さん» コメントありがとうございます。ゲームが進み次第、随時更新していきます。これからも頑張ります！ (2020年9月24日 20時) (
レス) id: 80abe09472 (このIDを非表示/違反報告)
迅 - 番外編もこのシリーズも一気読みさせていただきました。読みやすい文章でサラサラと時間を忘れて読んでしまいました。ツイステもついに5章！更新頑張って下さい！ (2020年9月24日 18時) (レス) id: 7c87ff4c21 (このIDを非表示/違反報告)
フウカ(プロフ) - パルズさん» コメントありがとうございます。初めてそんなことを言われたので、ものすごく嬉しいです!!これからも、頑張って更新していきます。 (2020年8月19日 23時) (レス) id: 80abe09472 (このIDを非表示/違反報告)
パルズ - 一気読みしました！読んでてわかったんですけど、物語書くの上手ですね！読みやすいですし、表現が分かりやすくて文才があるんですね！これから更新頑張って下さい！ (2020年8月19日 23時) (レス) id: 51ed3ca6ee (このIDを非表示/違反報告)
フウカ(プロフ) - 琥珀さん» コメントありがとうございます。こういったコメントを頂けるだけで嬉しい限りです！これからも頑張ります！ (2020年8月15日 19時) (レス) id: 24bde02993 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：フウカ | 作者ホームページ：http naru1
作成日時：2020年8月6日 15時
