174話 ページ28
「なんか吹っ切れちまったのかズバズバキツいこと言いまくりなんだゾ」
「本当はあんな性格だったんだ…」
2人の様子を眺めているグリムは呆れ、ユウくんは苦笑いを浮かべていた。
というよりも、あれがバイパー先輩の本来の姿かもしれません。
「いいじゃありませんか。僕は今のジャミルさんのほうが好感が持てますよ」
そんな2人の間に割って入ってきたのはアーシェングロット先輩だ。
先輩の表情はどこか良からぬ表情をしている。
「なんだ？ニヤニヤして気持ち悪い」
突然入ってきた先輩にバイパー先輩は眉を顰める。
「実は僕、1年生の頃からずっとあなたのことが気になっていたんです」
「はぁ…？」
「ジャミルさんは普段からあまりにも目立たなすぎて―逆に、浮いた生徒でしたから。あなたは座学の成績も、実技の成績も、これといって優れた成績を残しません。同時に…どの授業でも、絶対にマイナス評価も残さない。全教科で10段階評価の5を”わざと”取り続けた印象です」
カリム先輩より目立たないよう影で生き、座学も実技も敢えて優れた成績を残さなければ悪い成績も残さない。徹底したような彼のやり方に、先輩は以前から違和感を覚えていたようだ。
「そんなこと自然にあり得るわけがない。ずっとなにかがあるに違いないと思っていましたが…今回、ユウさんたちから話を聞いてピンときたんです」
「なるほど。アズールだって魔法薬学の成績は学年トップレベルですが飛行術の成績は下から数えた方が早いですものね」
と、ジェイド先輩から余計な一言が入るも、先輩はすぐさま咳払いをして話を戻す。
「先日ボードゲーム『マンカラ』をご一緒した際予感は確信に変わりました。ジャミルさんはフロイドの機嫌を損ねない程度に勝敗をコントロールしていた」
「えー、マジで？そんなことできんの？」
それスゲーじゃん、とフロイド先輩が呟く。
「わざと負け過ぎても手抜きに気付かれますし、僕のように勝ち過ぎても相手を不機嫌にさせてしまう。ちょうどいい塩梅で、相手を勝たせていい気分にさせる。そんなこと、並みの技術と精神力で出来ることじゃありません」
なんと、そこまで見抜いていたとは…恐るべしオクタヴィネル寮長。
「アズールは手加減ナシにオレ様をボコボコにしたけどな！」
「コラそこ、話しを遮らない！」
先輩は再び咳払いをすると話を続ける。
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フウカ(プロフ) - 迅さん» コメントありがとうございます。ゲームが進み次第、随時更新していきます。これからも頑張ります！ (2020年9月24日 20時) (
レス) id: 80abe09472 (このIDを非表示/違反報告)
迅 - 番外編もこのシリーズも一気読みさせていただきました。読みやすい文章でサラサラと時間を忘れて読んでしまいました。ツイステもついに5章！更新頑張って下さい！ (2020年9月24日 18時) (レス) id: 7c87ff4c21 (このIDを非表示/違反報告)
フウカ(プロフ) - パルズさん» コメントありがとうございます。初めてそんなことを言われたので、ものすごく嬉しいです!!これからも、頑張って更新していきます。 (2020年8月19日 23時) (レス) id: 80abe09472 (このIDを非表示/違反報告)
パルズ - 一気読みしました！読んでてわかったんですけど、物語書くの上手ですね！読みやすいですし、表現が分かりやすくて文才があるんですね！これから更新頑張って下さい！ (2020年8月19日 23時) (レス) id: 51ed3ca6ee (このIDを非表示/違反報告)
フウカ(プロフ) - 琥珀さん» コメントありがとうございます。こういったコメントを頂けるだけで嬉しい限りです！これからも頑張ります！ (2020年8月15日 19時) (レス) id: 24bde02993 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：フウカ | 作者ホームページ：http naru1
作成日時：2020年8月6日 15時
