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和也「結構前にね、蓮をね会社に連れてったことあってさ。たまたまその日家政婦さんも居なくて幼稚園も休みで仕方なく連れてったわけ。そしたら案の定蓮ちょろちょろし過ぎて、会社ん中で迷子になったわけ。」
和也さんの会社はビル一棟全部だからきちんと頭の中に地図を入れておかなきゃ普通に迷子になってしまう。
和也「俺も智くんも翔さんも潤くんも探したんだけど見つからなくてさ。それで見つけてくれたの、誰だと思う？」
ん？と私の顔を覗いた後、あなただよ、って言った。
「私ですか？」
和也「そ。警備室にあなたが蓮を連れて来たの。ちょうどあなたの居る階で蓮がフラフラしてたらしくてね、会議終わったあなたが見つけてくれたらしくて。覚えてない？」
「そう言われてみたら、ありました、そういうこと。」
和也「その時に、あの人みたいなお母さんが欲しいって、蓮が言ったの。」
それを聞いた後何も言えなくなってしまった。
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和也「これはここに入れておくから。あなたのタイミングで出そう。」
そう言って婚姻届を封筒に入れ、元の引き出しに戻した。
和也「じゃあ俺、風呂入って寝るね。おやすみ」
「おやすみなさい」
有無を言う暇もなく、和也さんはそそくさとリビングを出て行った。
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一人残されたリビングで、テレビの音声だけが響いていた。
和也さんがさっき言った話を思い出していた。
確か春先の事だった気がする。
休日出勤していた私は、自販機で飲み物を買おうと部署を出た時に1人の男の子がキョロキョロしながら泣きそうな顔して歩いていた。
「どうしたの？」
蓮「まいご…」
話しかけた私に蚊の鳴くような声で言った男の子。
まさかそれが蓮くんだったなんて。
とりあえず、どこから来たのかを聞いても、上から、としか答えないし、どうしようもないから警備室に連れて行った。
途中、持っていたパイン味の飴を男の子に渡した。
そしたらとても喜んでいたっけ。
警備室に行けば、警備員さんが、迷子の知らせを受けていたのか、お父さんが探してるよ、と男の子に行って、私は用無しとなって、フロアに戻ったんだっけ。
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和沙(プロフ) - 瑤子さん» はい、応援しています。 (2014年10月27日 16時) (
レス) id: 54774a1bc1 (このIDを非表示/違反報告)
misaki3211(プロフ) - 更新楽しみに待ってます (2014年10月23日 23時) (レス) id: a559ffeab4 (このIDを非表示/違反報告)
瑤子(プロフ) - 和沙さん» コメントありがとうございます。愛読だなんて！照れます！楽しみにしている、というお言葉だけで、ご飯が食べれます。それ位嬉しいです。相変わらずの更新頻度かもしれませんが、これからも応援よろしくお願いします。 (2014年10月23日 17時) (レス) id: f92973b538 (このIDを非表示/違反報告)
misaki3211(プロフ) - 更新楽しみに待ってます。 (2014年10月18日 19時) (レス) id: a559ffeab4 (このIDを非表示/違反報告)
和沙(プロフ) - 初めまして、この小説を愛読させていただいている和沙と言います。私は毎回の更新を楽しみにしています。ご自分のペースでいいので頑張って下さい。本当に応援しています。 (2014年10月17日 23時) (レス) id: 54774a1bc1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：瑤子 | 作者ホームページ：http://s.ameblo.jp/youko8509
作成日時：2014年8月2日 17時
