4 ページ4
．
部屋がすっからかんになって、荷物を詰め終わったのは0時を過ぎた頃だった。
疲労もピークで、さっさとシャワーを浴びてすぐさま眠りに着いた。
．
6時に起きて、近くのコンビニに朝食を買いに行く。
一体私はこれからどこに住まされるのだろうか。
いろいろ考えたけれど、社長から何も聞かされていないから考えようがない。
．
突然スマホが鳴り出して、ディスプレイには見覚えのない携帯番号。
恐る恐る、通話にスライドした。
「はい…」
和也『もしもし、俺だけど』
「…どちら様ですか？」
和也『二宮です』
「二宮…？」
二宮って、誰？
私の友達にそんな人いない。
和也『あなた自分の会社の社長の名前も知らないの？』
「え、社長？あ、おはようございます」
和也『今どこにいる？』
「アパートの近くです、コンビニに行ってたんで」
和也『あ、そう。9時にアパートに迎えに行くから。家の前で待ってて』
それだけ言うと、一方的に電話は切られ、機械音だけが響いた。
今日は時間通りに出社しなくていいってことか。
そう思うと気は楽で、あ、でも大野さんに仕事教えてもらうんだった、と気がついた。
まぁ、社長の事なら大野さんに一言言ってそうだし、大丈夫か。
アパートに戻って早々、先ほどの電話番号を連絡先に登録した。
．
コンビニで買ったクロワッサンと、コーヒー牛乳を朝食にした後、メイクして、着替えて。
ゴミも捨てに行ったら、約束の時間。
時間ピッタリに来た引っ越し屋さんはテキパキと部屋の中の段ボールや家具をトラックに積んで行く。
4年前、初めてここに来たときと同じ状態になったこの部屋。
いろんなことがあったな、と思い出に浸ることもなく、次の約束が頭に浮かんだ。
最小限の荷物を詰めたキャリーバッグと仕事用のハンドバッグを持って、住み慣れた家に鍵をかけた。
．
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 754人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「嵐」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
和沙(プロフ) - 瑤子さん» はい、応援しています。 (2014年10月27日 16時) (
レス) id: 54774a1bc1 (このIDを非表示/違反報告)
misaki3211(プロフ) - 更新楽しみに待ってます (2014年10月23日 23時) (レス) id: a559ffeab4 (このIDを非表示/違反報告)
瑤子(プロフ) - 和沙さん» コメントありがとうございます。愛読だなんて！照れます！楽しみにしている、というお言葉だけで、ご飯が食べれます。それ位嬉しいです。相変わらずの更新頻度かもしれませんが、これからも応援よろしくお願いします。 (2014年10月23日 17時) (レス) id: f92973b538 (このIDを非表示/違反報告)
misaki3211(プロフ) - 更新楽しみに待ってます。 (2014年10月18日 19時) (レス) id: a559ffeab4 (このIDを非表示/違反報告)
和沙(プロフ) - 初めまして、この小説を愛読させていただいている和沙と言います。私は毎回の更新を楽しみにしています。ご自分のペースでいいので頑張って下さい。本当に応援しています。 (2014年10月17日 23時) (レス) id: 54774a1bc1 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：瑤子 | 作者ホームページ：http://s.ameblo.jp/youko8509
作成日時：2014年8月2日 17時
