【オリジナル】ありふれてない日常 (ページ26)

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秋晴れ―２― ページ26

深夜一時＿＿
今更だが、暗殺なら聖香のほうが向いていたのでは……。
そんなことを考えながら、結局ここまで来てしまった。いや、やるからには全力でやるが。

「ふう……。さて、行こうか」

一人だと少々心細いが、なんとかいけそうだ。
＿＿警備はいない。確か、この時間にお金の取引をしているはずなんだけど、それにしては、あまりにも手薄では……？もしかして罠……いや、赤センサーかも。
ここでうだうだしていても終わらないので、取り敢えず進んでみる。罠もなにも無く、拍子抜けしてしまった。
＿＿にしても、ここから最上階まで階段でいくのか……。鬼畜乙。

十五分ほどかかって、ようやく最上階に辿り着いた。すると、突き当たりの部屋から、なにやら話し声が聞こえた。
そっと近づき、ドアに耳を当てる。

「むう、先月よりも少なくはないか？」
「申し訳ございません。今月はこれで精一杯です……」
「まあ、そこらの会社が普通に稼ぐよりはマシだからいいか……」

……そんな汚い手で手に入れたお金のどこが良いって言うんだ。意味がわからない。
早く片付けて帰ろう。
ばぁん！という盛大な効果音と共にドアを開ける。
部屋には二人。

「なっ、ぐあっ……＿＿」

まずは、お金を貢ぎこんでいた方であろう人。次は＿＿

「ま、待て、待ってくれ。……そうだ、嬢ちゃん、今殺したヤツの代わりになんねえか？そうすれば、ぎゃあああ！」

取り敢えず社長と思われる人の右腕を切り落とす。

「あらら、おじさんが変なこと言うからずれちゃったじゃないですか……」

冷たい声で言う。

「ひ……」

社長が固まる。その隙に＿＿

「じゃあ、さよなら」

＿＿後で、血を拭っておかないとな……。