【オリジナル】ありふれてない日常 (ページ3)

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はじまりの星空―2― ページ3

その後、私たちは近くの公園のベンチに座って話していた。

「改めて。星ノ上学園で教師兼スカウト役を担当している鶴川玲です」
「えっと、咲坂聖香です。よろしくお願いします……って、さっき、名前……」

私が戸惑っていると、玲さんはクスリと笑った。

「学園ではね、入学する人をたくさんの資料の中から選ぶの。あなたの名前がわかったのは、その中にあなたの資料があったからね」

どうやら私は、凄いところに目をつけられたらしい。

「さて、学園の説明をしようか。星ノ上学園は、簡単に言えば『国と裏社会の中立』ね。国の治安を脅かす存在を倒すのが私たちの役目。
入学してから約一年間は、先生から戦いのやり方を教わって、その後は、学園を通した国からの依頼を受けて……って感じね。あとは、一緒に戦う仲間についてね。あなたには、三人のパートナーがいるわ。だから安心して戦って」

いや、そんなこと言われても……。戦うんだよね？安心できないよね？
そう思っているが、言わないでおこう。

「戦いの説明はこれくらいね。で、生活面についてだけど、さっき言った三人と相部屋で良いわよね？」

相部屋……ということは、寮生活なのか。

「まあ、仲間なんでしたら……。大丈夫です」
「ありがとう。それで、食事は、各部屋にキッチンがあるからそこで作って。一応学食あるけど……。大体の人は、普通の授業がある日のお昼ぐらいにしか使わないわね。ああ、食材も自分たちで調達するのよ？学園の出入りは基本自由だから。近くにスーパーがあるからそこでね」

＿＿かなり便利な学園なんだなあ。

「このくらいかなあ。質問は？」
「特に無いですかね……」
「よし、じゃあ学園に行きましょうか！」

そして私たちは歩き出した。夜はいつの間にか明けていて、淡い光が辺りを照らしていた。