【オリジナル】ありふれてない日常 (ページ2)

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はじまりの星空ページ2

私の名前は咲坂聖香。これから紡がれてゆく物語の中心人物といったところだ。
では、早速話していこう……と、言いたいところだが、まずは学園の説明を含め、私とその仲間の出会いを教えようと思う。
＿＿時は、今から五ヶ月前である。あのとき、私は＿＿

それは、星が綺麗な夜だった。私は孤児院にいたのだが、色々あって追い出されてしまった。解せぬ。まあそんなこんなで私はぼろぼろの服で歩いていた。

「はー、寒いなあ……」

とかなんとか言いながら、行く宛てもなく歩いていた。そのときだ。後ろから視線を感じた。

「誰ですか？」

あくまで警戒心を持って振り向く。そこにいたのは、クールビューティー的な雰囲気を出した女の人だった。そして、その人はゆっくりと口を開いた。

「あなたの実力を確かめにきた」
「＿＿はい？」

突然言われた言葉にとまどい、声を裏返してしまった。今の顔も、きっと情けないのだろう。しかし、いきなり「実力を確かめにきた」、などと言われたら誰でもこんな感じになる。
すると、その人はクスリと笑い、こう言った。

「私の攻撃に対応できれば大丈夫。さて、やろう」

いやいや、いきなりすぎません？

「はあっ！」

考えている内に、彼女は私に殴りかかってきた。
ああ、もう！追い出されたといい、知らない人に殴りかかってこられたりと！

「せいやあっ！」

取り敢えず、なんとかして体制を見極め、一本背負いで対処した。
しかし、彼女は軽々と地面に立った。……これでは駄目か。
すると、彼女は笑顔で大きくうなずいた。

「今の身のこなし、実戦経験が無いのに素晴らしい！咲坂聖香さん。あなたを、星ノ上学園に招待します！」
「＿＿え？」

恐らく、人生で一番の情けない声が出た。