とある生徒と歌姫先生のお話

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あの後、結局数十分ほど夢中になりトレーニングしてしまった。

息を整えつつ地面に座ると先生がタオルを渡してくれる



『…ありがとうございます』


｢結局長くやっちゃうんだから｣


『すみません』



汗を拭いながら、服の胸元をパタパタさせる。

せんせいの前だし行儀悪いと思ったけど動いたばかりなのもあって暑すぎて。


その様子を見たせんせいは__ちょっと待ってなさい。と言いどこかへ行って行ってしまう。



言われた通りに待っていると、飲み物を2つ手に持ってせんせいは戻ってきた。

そしてそのうちの1つを手渡される



｢ほら｣


『良いんですか？』




そう聞くと先生は頷いて横に座る



｢その様子じゃ、あまり水分もとっていないでしょう。

夜はまだ冷えるとはいえ暑くなってきてるんだし水分補給は大事だから。｣


『ありがとうございます。』



貰った水を飲み一息つくと先生に訊ねられる



｢でも、どうしてこんな遅くまで特訓を？結局あの後も長くやってたし。

夕飯前までは西宮達ともやってたんでしょう｣


『先輩達との特訓は術式を中心にやってましたから。その後は呪具を扱った特訓を』



呪具はまだ1人でも特訓できるけれど、私の術式は1人では難しいから。

だから先輩達には術式の特訓に付き合って貰って。呪具を使う時はなるべく1人でやっている。

流石に全部に付き合ってもらうのは申し訳ないし、先輩達も自分の事があるからね。

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