その術師 最強なり

静寂な森の中で ページ4

縁側で月浮かぶ空を見上げる晴明

嫌な予感がする。何も起こらなければいいが
黎凰よ頼んだぞ。お前は私より強い、きっと大丈夫だろう―――――

『まさか、陽依里が言ってた場所へ、こんな形でここへ来るとはねー。』

見た感じ普通の立派な鳥居だけど、本殿は奥にあるのかな？

『ん―――。何も感じないぞ。』

とは言え入ってみるか、夜の神社へ潜入！

鳥居をくぐり参道を歩き始める。
両側に、いくつもの灯籠ずらーっとが並んでいた。

『ここ、有名な神社だけど神隠しなんてあるのかな？』

ん？!一瞬なんか気配が。。。

『鬼切』

五芒星の印から、二本の角に血塗れの着物と包帯だらけの体に鬼の腕がある者が現れる

「呼んだか黎凰」

この方は私の先生でもある式神です

『緊急事態だから呼んだ！』

カチッ

「奥から嫌な気配を感じる」

鬼切が刀に手を掛ける

すると

「上手そうな人間だな！！食わせろ！！！ヒーヒャハハハ」

何あれ？！人？？！取り憑かれてる？？！

『おん はんどまだら あぼきゃ じゃやでい そろそろ そわか』

化け物を一度はねのける

『あれって人だよね？』

「だが、生を感じない、ただの化け物だ。それくらい見分けろ、弟子」

『なんかイラッときた』

「ホントの事だろう」

『はいはい。修行不足ですよーだ』

回りを囲むように化け物は集まり出していた

「魂まで切り裂いてくれる」

鬼切は刃を振るう

黎凰は霊符を取り出し詠唱する

『謹請し奉る 降臨諸神諸真人 縛鬼伏邪 百鬼消除 急々如律令！！！』

化け物を消し去っていくが数多の数である
　
「切りがないぞ！」

『分かってる！謹請し奉る 降臨諸神諸真人 縛鬼伏邪 百鬼消除‥‥』

霊符を天に向け結界を生み出す

鬼切は続けて黎凰を守る用に切り裂いていく

『万魔拱服！』

黎凰の足元から五芒星が現れ霊力より数多の化け物を消し去った

『あーやっと帰れる〜』

「おい、なんかおかしいぞ」

辺りを見渡すと、先ほどの参道が消えていた

『え！ここどこ？！森の中？！参道は？』

「神隠しというやつか？まったくやってくれるな」

戦いに夢中で気づかなかった

不安な気持ちでいたら

突然、鬼切は安心させるかのように後ろから黎凰を抱きしめる

「案ずるな、俺がいる」

『ごめんね。ありがとう。この森を抜けようか』

「ああ」

そして、しばらく歩いている時だった―――

炎の式神→←神隠しという神社

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