君の人生の主役は我々だ！【wrwrd!】

箱【syo】 ページ25

syaorn side


俺は密林でとある物を買った

ゲームしながら勉強できるという物だった

高校三年生の夏

このままじゃ留年しそうなので勉強しなければと思い

密林で探していたら見付けた

バイトの給料ギリギリで買える程の値段だったので迷わず即買い

そして今届いたんだが…


「箱…大きいな…」


こんなに大きい箱要りそうな物だったっけ？

まぁいっか

段ボールを開ける

と、そこにはめっちゃ可愛い女の子が


「って、え！？女の子！？」

「ん…何？うるさいなぁ」


何この可愛い子

てか何で入ってるの！？


「ど、どちら様で…？」

「私？私は、あんたが密林で頼んだ女の子との恋も待っている新感覚勉強ゲーム『恋学！』の女子」


そんな名前だったっけ…？


「ああ、ちなみにあんたしか買ってないし一個しか作られてないし、密林で探してももう出てこないよ」

「は、は？」

「あんたは勉強しながら私と恋をする運命なの、OK？」

「いやいやいや！有り得ないって！」

「さ、勉強しましょ」

「話聞けよ！」


俺はこの時まだ知らなかったのだ

その五年後、彼女と結婚するなんて


「シャオちゃん、あの箱まだとっといてるの？」

「うん、お前との出会いの品だからな」


そう、この箱に俺は人生を変えられたんだ

あのゲームはもうない

クリアした次の日無くなっていた

彼女も知らないと言っていた

でも、そんなの気にしない程彼女に惚れてしまっていた

俺は、この箱を捨てない

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