君の人生の主役は我々だ！【wrwrd!】

遠愛【kn】{○○デレシリーズ} ページ24

you side


コネちゃんは私と距離がある

好き、大好き、愛してる

そんな幼稚な言葉は彼に届かないのだ


「A」


君から名前を呼んでくれるなんて何週間ぶりだろう


「こ、これ…」


真っ白の小さな箱に赤いラッピング

今日何かあったっけ？


「誕生日、やろ」

「…あー…忘れてた」

「おま、忘れんなよ…」


最近忙しかったから

とか言い訳する

けど本当に忘れてた

毎年忘れてる気がする


「あく開けろや」

「うん」


箱を開けると藍色の箱がまたあった


「コネちゃん、箱に箱で、この箱にも箱は入ってないよね？」

「入っとらんわ！」


ぱか

と、開けると銀色に宝石が光る指輪が入っていた


「A」

「コネちゃん、箱じゃなかったね」

「お前なぁ…！？」

「ふふ、ありがとう」


ニコリと笑うとコネちゃんはボッと赤くなった


「おま、急に笑うなや！」

「私ってそんな笑わない？」

「笑わんから言ってるんやろ！？」


耳まで赤くしながら叫ぶコネちゃん

凄く可愛い


「コネちゃんこれありがとう、大事にするね」

「おう、無くすなよ…結婚指輪なんやから」

「へぇ、結婚指輪かぁ」

「お前ちゃんと分かってるよなぁ？」


結婚、指輪

結婚

え？


「！」

「めっちゃ赤くなった！？」

「コ、コネちゃ…私…」

「その、俺と結婚、してくれますか？」

「…はい、はい！」


私は泣き崩れてしまったが指輪は離さなかった

箱もちゃんととってある

勿論、この事は今も鮮明に思い出せる

ツンデレの彼は距離の塊

私にプレゼントしてくれたのは

プロポーズでも指輪でも箱でもなく

彼自身でした

箱【syo】→←自分殺シ未遂問題【zm】

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