page240 渡されたヒント ページ6
気がつけば、生き生きと生い茂っていた葉は色褪せ、空の広く見える季節に移り変わろうとしていた。高く遠のいた雲を見つめながら、私は髪を梳かす。人間は朝、日光をしばらく浴びると目が覚めるらしい。そもそも朝型人間ではない私は、こうして日を浴びてぼーっと外を眺めることで、目を覚ましている。
何故無理して早起きをしているかというと、少しでも多くプリズムショーをする為だ。
毎日リンクを滑り続けても尚、身体の不調は訪れる。その為、朝昼夜と必ず滑るように生活を変えたのだ。
練習場へ向かい、私はまたリンクへ足を踏み入れる。連日無理をしているからか、今日はなんだか体が重い。調子が悪い日でも、滑らなければいけないなんて。…あぁ、休みたい。不覚にも、今この状況を辛いと思ってしまった。
元の世界と離れるために、こんな毎日を送り続けるのかとふと考える。
本当に、私が今していることは正しいのだろうか。
時刻は7時。練習場を後にして食堂へ向かうと既に集まっていた人達の声が聞こえる。
おはようございますと挨拶をしながらはいっていくと、なにやら打ち合わせをしている様子のオバレの3人がこちらに顔を向ける。
「おはようAちゃん。」
「相変わらず早いな。」
「いえ…皆さんこそ。」
「あ、Aちゃんちょっといいかな。」
そう言いながら近づいたきたヒロは、ポケットから何かを取り出しこちらに差し出した。
「これ、前言ってた俺のバースデーライブのチケット。良かったら見にきて。」
「えっ。」
受け取ったチケットは紫色に金色のラメが入った豪華な見た目をしていた。日時、席の場所など詳細が記載されている。
「本物ですか…？」
いきなりの出来事に何を言えばいいか分からず、
おかしな文章を口走る。
「本人が渡してるのに！？」
3人が大爆笑する。彼らに笑われた恥ずかしさよりも、この豪華なチケット…いや、トップアイドルのライブを見に行ける権利が手元にあることの嬉しさの方が勝っていた。
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kiko(プロフ) - ななしさん» 初めまして！読んでいただきありがとうございます。ハピなるになっていただけたようで私も嬉しいです^^他の方の作品あまり読んだことなかったので、チェックしてますね！ (5月28日 3時) (
レス) id: 22e3e6f4b3 (このIDを非表示/違反報告)
ななし - 初めまして、kikoさん、作品とても素敵でキュンキュンです(照)私の友人もプリティーリズムの作品書いてるので良ければ読んで下さい(( (5月23日 4時) (レス) id: 3b8bc56239 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：kiko | 作成日時：2022年12月13日 12時
