page238 うさぎ ページ4
ーカヅキsideー
｢あ、きたきた。｣
街のベンチで一休みしていた時。隣に座るコウジが何かを発見した。彼が見ている方を向くと、カケル、A、変装姿のヒロがこちらに歩いてくるのが見えた。
｢おー無事に戻ってきたな！｣
｢戦場じゃないんだから。｣
俺の言葉に少々苦笑いをしながらヒロが応える。
｢みんな合流できたね。ヒロ達はどこを見てきたの？｣
｢ヨーヨー吊ってきたんだ。ほら！｣
｢まぁ、見れば分かるけどよ。んじゃ、そろそろ広場に移動するか。」
祭りに気を取られ、危うく忘れてしまうところだったとでも言いたそうな顔のヒロ達を連れ、ショーが行われる広場まで移動する。
到着と同時に、街にプリズムショー開始のアナウンスが流れた。
「ナイスタイミングだったね。」
「タイガ達は何番目かな？」
次々に登場する出演者のショーを観ながら、自分達の後輩の番を今か今かと待ちわびる。
「カヅキさん、今のジャンプ見ましたか！」
隣に居るAが、嬉しそうに話しかけてきた。
「あぁ、斬新でいいな！」
共感すると、喜びが増した顔をして、舞台の方へ向き直る。その後も、Aは感想を伝えてきた。
「カヅキさん、デュエットも魅力的ですね！」
「あの人すごい歌うまいです！」
「カヅキさんカヅキさん！！」
何度も自分を呼び、うさぎの様にピョンピョンとはしゃぐAが、微笑ましく思えてくる。
「今日のA、小動物みたいだな！」
こちらも楽しくなり、彼女の頭をくしゃっと撫でると、想定外の出来事だったからか、急にキョトンとした表情でこちらを見つめてきた。
何故か、自分より少し下から見上げてくるその瞳を見続けることが出来ず、さりげなく目をそらす。
「あ、悪い悪い。つい。」
そう言いながらAの頭から手を離す。
すると彼女ははにかんで、
「いえ、小動物って、あまり言われたことないのでびっくりしただけです。」
と言った。
彼女の微笑みに、こちらも笑顔を返す。
胸のあたりが燃えるように熱い。いつもの、プリズムショーをする時の熱とはまるで違う。
蝋燭の火に炙られるような、じんわりと広がる、そんな熱だ。
感じたことの無い感覚に、俺は暫く戸惑うのだった。
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kiko(プロフ) - ななしさん» 初めまして！読んでいただきありがとうございます。ハピなるになっていただけたようで私も嬉しいです^^他の方の作品あまり読んだことなかったので、チェックしてますね！ (5月28日 3時) (
レス) id: 22e3e6f4b3 (このIDを非表示/違反報告)
ななし - 初めまして、kikoさん、作品とても素敵でキュンキュンです(照)私の友人もプリティーリズムの作品書いてるので良ければ読んで下さい(( (5月23日 4時) (レス) id: 3b8bc56239 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：kiko | 作成日時：2022年12月13日 12時
