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page251 バースデーライブのリハーサル ページ17

風がひんやりと冷たく感じる。私は支給されたスーツケースをひきながら、コンサート会場へ向かっていた。
今日はヒロのバースデーライブのリハーサル。
主役であるヒロは一足先に会場へ行きリハーサルを始めているようだった。緊張が抜けないまま指定された時刻に会場に着くと、さっそく衣装を手渡される。膝丈程のノースリーブワンピースで上から下に、水色から濃い青になるグラデーション。照明を反射して輝くラメが施されている。上半身にはゆとりはなく、スカートの部分がヒラヒラと揺れるようになっている。更衣室に案内され、それに着替え終わるとスタッフが何人もやってきて今度は控え室に通された。メイク担当、衣装担当が椅子の横に立ち出迎えている。本番を想定し、私の要望を踏まえてメイクやヘアセットを仕上げてくれた。全ての支度を終えたあと、1人のスタッフが私の所にやってきてこう言った。

「速水さんがお呼びです。」

ようやく知り合いの名前が出て気が緩む。
控え室を出ると、既に衣装を着たヒロが壁に寄りかかって私を待っていた。

「やぁ、おはようAちゃん。」

「おはようございます。もう時間ですか?」

「うん、でも時間あるから話しながら行こう。」

そう言って彼は私を連れてステージのある方へ歩き出した。迎えに来てくれたのかと思うと嬉しくて心の中で静かに喜ぶ。

「衣装いいね。俺達が話してたイメージに合わせてオーダーしたんだけど、どうかな。気に入った?」

「はい、とても!ヒロさんも似合ってますよ。」

本当はかっこいいと言いたかったのだが。彼を前にすると上手くいかない。ヒロの衣装は自分のものよりも派手なデザインをしているが、色や形、装飾は所々似通っている。

「あとはこれ。」

ヒロから手渡されたのは二の腕まであるアームカバー。肌が透ける素材で衣装のワンピースと色合いが同じであり、身につけるととても華やかになった。
よく見るとヒロも似たようなデザインの指貫グローブを身につけている。
もう1つ渡されたのは、マスカレードマスクだ。
これで顔を隠す演出である。

「ここまでしてもらうと、なんだか緊張します…。」

「まぁここまで広い会場は初めてだもんね。でも大丈夫!いつも通り楽しめばいいよ!さて。じゃあさっそく始めようか。」

ステージに着くと、彼は弾ける笑顔でそう言った。音響、照明のチェックが終わるといつも2人きりで練習している曲が流れ始めた。
練習場よりも広い空間に戸惑いつつ、私は彼の足を引っ張らないように動く。
緊張で強ばる私の顔を見て、彼は歌いながら私に微笑んだ。

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kiko(プロフ) - ななしさん» 初めまして!読んでいただきありがとうございます。ハピなるになっていただけたようで私も嬉しいです^^他の方の作品あまり読んだことなかったので、チェックしてますね! (5月28日 3時) (レス) id: 22e3e6f4b3 (このIDを非表示/違反報告)
ななし - 初めまして、kikoさん、作品とても素敵でキュンキュンです(照)私の友人もプリティーリズムの作品書いてるので良ければ読んで下さい(( (5月23日 4時) (レス) id: 3b8bc56239 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:kiko | 作成日時:2022年12月13日 12時

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