page178 タオル合戦 ページ38
ーカヅキsideー
ヒロ「おかえりーって…ぇえ！？なんで２人ともそんなびしょ濡れなの！？」
玄関先で出迎えてくれたヒロが一歩下がるほど
雨に濡れていた。Aと２人で１つの傘では濡れてしまうのも当然である。
カヅキ「いやぁー…はは…わりーわりー。」
事情を話すのも気が引けたので、苦笑いして応える。
ヒロ「もう…待っててタオル持ってくる！」
バタバタと廊下を走っていったヒロの背中を見たあと、Aに視線を向ける。彼女はどこを見ているわけでもなく、涙もすでに消えていた。前髪が少しかかった目は、美しい青を失い黒ずんでいる。
カヅキ「お、おい…だいじょう…」
声をかけたその時、視界が急に真っ白になった。
カヅキ「うぉおあ！？」
「うふふ、だーれだ！」
子供のような悪戯だ。視界をふさいだそれをどけると、
カヅキ「コウジ！」
コウジ「あは、おかえり。」
神浜コウジがニヤニヤと笑いながら立っていた。その横にはヒロがタオルを持ってスタンバイしている。
カヅキ「あ…？ちょ、ちょっと待て…」
「おりゃぁああ！！」
コウジとヒロが、手に持った何枚かのタオルを投げつけてきた。顔面にあたり、再び何も見えなくなる。
カヅキ「うがぁぁっ。」
カヅキがタオルに包まれるのを見て、爆笑している２人の声が玄関先に響き渡った。タオルをどかし、Aは無事か確認しようとすると、すでにAはそこにいなかった。
カヅキ「あれ…Aは？」
ヒロ「ん？先にシャワー浴びるって言ってたけど。」
あぁ、シャワーか。
あとを追うわけにもいかないので、シャワーが空くまで２人と話してようとその場に居座った。
カヅキ「…なぁ、あいつの目…最近なんか変じゃないか？」
先程の雰囲気と打って変わって、深刻な話になった。
コウジ「あ…それ僕も思った。」
ヒロ「あぁ、確かにな。」
カヅキ「………たまに…ふとした時に、あいつが消えちまうんじゃないかって思う時があるんだ。」
２人は黙ってカヅキの話を聞いている。
カヅキ「透明感があるっていうか…。目の事もそうだけど、やっぱプリズムワールドの使者なんじゃ…。」
全員俯いてしまった。さっきまで笑い声が響いていた玄関先には、何の音も響かない。すると、誰かの足音が聞こえてきた。しばらくすると青色の短髪の少年が姿を見せる。
「あれ、オバレの皆さん！どうされたんですか？こんな所で。」
ヒロ「シン。」
彼は不思議そうな顔でこちらを見つめていた。
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kiko(プロフ) - コノミさん» コノミさん、いつも読んでくださりありがとうございます！本当ですか！とても嬉しいです励みになりますｯｯどうぞこれからもよろしくお願いしますね♪ (2020年4月9日 18時) (
レス) id: 92cacadd3e (このIDを非表示/違反報告)
コノミ(プロフ) - めちゃくちゃずっと読んでてめちゃ胸キュンします！！このシリーズは大好きなので 頑張ってください！ (2020年4月9日 0時) (レス) id: c314281d85 (このIDを非表示/違反報告)
kiko(プロフ) - えぃかさん» えぃかさん、読んでいただきありがとうございます！好みｯｯとても嬉しい褒め言葉です……まだまだ下手な文章ですがこれからも見ていただけると嬉しいです♪ (2020年2月11日 2時) (レス) id: 92cacadd3e (このIDを非表示/違反報告)
えぃか(プロフ) - めっちゃ好みの小説です！！続き楽しみにしてます！更新頑張ってください！！ (2020年2月11日 1時) (レス) id: 12b917d369 (このIDを非表示/違反報告)
kiko(プロフ) - いちごみるくさん» いちごみるくさん読んで頂きありがとうございます！そう言ってもらえて光栄です……(><)嬉しいです頑張ります！ (2020年1月13日 14時) (レス) id: 92cacadd3e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：kiko | 作成日時：2019年3月24日 2時
