page163 誰も信じられない ページ23
「最初から私の邪魔する気だったんだ〜。」
そう言いながら、彼女は鞄からペンケースを取り出した。
「前からムカついてたんだよね。その…」
ペンケースの中から何かを掴み取り、こちらに向き直ったと同時にその手を振りかざした。
驚いて目を瞑る。
「なっがい髪がさぁ！」
……彼女の笑い声がした。そっと目を開くと、床に落ちた自分の髪の毛が見えた。
血の気が引き、恐怖が全身を支配する。逃げたいという感情が湧き上がってきた。
「ははっうける！調子のんなよ！」
今度は思い切り蹴飛ばされた。左腕を机にぶつけ、痛みが走る。
「そもそも、あんたのこと好きじゃなかったし、嫌々つるんでただけだから。ね、皆。」
逃げたい。今すぐここから離れたい。
さっきまでなかったこの感情はなんだろう。恐怖、悲しみ…それではない。もっと違う何かだ…
「髪もっと切るー？せっかくだしバッサリいっちゃおうよ〜。」
強引に髪の毛を引っ張られる。痛いの一言も出せなかった。
「ほら、じっとしててよー。友達でしょ？」
その時、自分の中にある何かの正体に気がついた。
A「いやだぁぁああっっ！」
「Aちゃん！」
自分の声と、呼ばれた声で目を覚ます。辺りを見回すと、そこは教室ではなくさっきまでAがいた場所…いととプリズムショー対決をした所だった。
ヒロ「大丈夫！？」
隣にいたのはヒロ。とても心配そうな瞳でAを見つめている。どうやら床に倒れ込んでいたようだ。わらわらと他の人達も集まってくる。
「大丈夫？」
「うなされてたよ。」
それぞれ声をかけてくれる。いつもなら、大丈夫ですと明るく返し、この状況に安心しきっているはずだ。なのに、なのに今は、大好きな仲間が怖く見えるのだ。
おかしい…言わなきゃ。大丈夫ですって……
なる「Aちゃん、大丈夫？痛かった？」
なるがAの頬に手を伸ばした。触られる。そう思った途端、反射的に体が動いた。
A「ひっ……。」
後ずさりし、両手を顔の前に持ってきてガードする。
なる「え……Aちゃん…？」
皆優しくていい人なのは分かっている。でも、拒絶してしまうのだ。手が小刻みに震え出す。今は、誰を見ても怖い。
すると、誰かがAの手を両手で包み込むように握った。
A「……！？」
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kiko(プロフ) - コノミさん» コノミさん、いつも読んでくださりありがとうございます！本当ですか！とても嬉しいです励みになりますｯｯどうぞこれからもよろしくお願いしますね♪ (2020年4月9日 18時) (
レス) id: 92cacadd3e (このIDを非表示/違反報告)
コノミ(プロフ) - めちゃくちゃずっと読んでてめちゃ胸キュンします！！このシリーズは大好きなので 頑張ってください！ (2020年4月9日 0時) (レス) id: c314281d85 (このIDを非表示/違反報告)
kiko(プロフ) - えぃかさん» えぃかさん、読んでいただきありがとうございます！好みｯｯとても嬉しい褒め言葉です……まだまだ下手な文章ですがこれからも見ていただけると嬉しいです♪ (2020年2月11日 2時) (レス) id: 92cacadd3e (このIDを非表示/違反報告)
えぃか(プロフ) - めっちゃ好みの小説です！！続き楽しみにしてます！更新頑張ってください！！ (2020年2月11日 1時) (レス) id: 12b917d369 (このIDを非表示/違反報告)
kiko(プロフ) - いちごみるくさん» いちごみるくさん読んで頂きありがとうございます！そう言ってもらえて光栄です……(><)嬉しいです頑張ります！ (2020年1月13日 14時) (レス) id: 92cacadd3e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：kiko | 作成日時：2019年3月24日 2時
