page62 ２連続 ページ14
ーヒロsideー
「「プリズムラーイブ！」」
ジャンプが入るはずだったところで、プリズムライブが始まった。練習では１回もやっていないのに………
ピアノの音が響き渡り、Aはステージをなめらかに滑っている。やがて体勢が切り替わった。
「「スタースプラ〜ッシュ！」」
コウジ「とんだ…！」
隣にいたコウジが思わず声を出した。
着地まで完璧に決まっている。
しかしAは滑りをやめようとしない。
カヅキ「…っまさか！」
カヅキがその言葉を発した瞬間、Aは再び床を蹴り高く舞い上がった。
「「２連続！スターダスト シャワー！」」
ヒロ「なっ…！２連続…！？」
Aは今までとんだことも挑戦したこともない２連続ジャンプをとんだ。
本番でここまで力を発揮するなんて…
カヅキ「す、スターダスト…シャワー…」
コウジ「Aちゃん………」
呆然とAを見つめる３人と変わって、会場は大盛り上がりだ。
「誰！？あの子！」
「プリズムライブって…」
「この発表で２連続ジャンプをとんだのはこの子だけだぞ…！」
Aのショーが終わると観客は笑顔で拍手を送った。今までにない大歓声と共に。
ヒロ「(………本当にすごい子だ…)」
本番に強いっていうのは、嘘じゃなかったね。
コウジとカヅキと目を合わせると、３人が３人微笑んだ。
コウジ「熱いショーだったね………」
カヅキ「急に成長し過ぎだろ…」
ヒロ「まさか２連続ジャンプをとぶなんて思いもしなかったよ。」
それぞれコメントを言った後、俺たちは舞台の方にAちゃんを迎えに言った。
少しすると私服に着替えたAが出てきた。３人の存在に気付き走って向かってくる。
A「ヒロさんっコウジ…さんっカヅキさん…っ。」
俺は笑顔でAちゃんを迎え入れた。
ヒロ「お疲れ様！すごく良かったよ！」
カヅキ「ああ！お前のショー、すっげーフリーダムだった！」
コウジ「２連続ジャンプをとぶなんてすごいじゃないか。」
３人から褒められ、Aは頬を赤く染めながらお礼を言った。
Aの表情もいつもより清々しく見える。
ヒロ「とにかく、無事に成功して良かったね！」
ヒロの言葉にコウジとカヅキもうなずいた。
カヅキ「よぉーっし！今日の夜飯は豪華なやつを頼むコウジ！」
コウジ「まかせて！」
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作者名：kiko | 作成日時：2018年7月1日 16時
